表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

ニートから勇者にジョブチェンしたようです

初めまして。名無しの猫と申します。以後よろしくお願いします。

この小説は恐らく週に1回のランダムな日に更新するのでいつ更新されたか気になる人が居るならブックマークと言う便利な機能を使った方が良いと思います。いやもうこれは使うしかないでしょう

これからよろしくお願いします

『都市伝説』

世に出回っている星の数ほど存在するそれらは一種の願望である。

もしもこうだったら・・こうなれば良いのに・・

そういった根も葉もない噂がネットと言う媒体を介して尾をつけ鰭をつけ肥大していったものだ。だがそんなウソまみれの中にも真実。つまり伝説ではなく本当に存在するものも隠されている。そんな都市伝説のせいで・・・いや都市伝説のおかげで変われた1人の若者の話である



「ねぇちょっと買い物に行ってちょうだい」

「うっせぇババァ。買い物ならAnazonにでも頼めや。こっちも忙しいんだよ」

「じゃあ頼んでおいてよ。卵とサケと手羽先をお願い」

「あぁ分かったから」

「じゃあ頼むわね」

「チッ買い物ぐらい1人で行けよ。こっちはニヤ動と掲示板の巡回で忙しいんだよ」

カチカチ

「どれもこれもレベルの低い奴らばっかりだな。はいはい自演乙っと」

カチカチ

「ん?なんだこれ。なになに・・・深夜2時にトラックにひかれると異世界に行ける?ハァ?あほじゃね?そもそも深夜の2時にトラックがどれだけ通るんだよ。てかそんな時間に出歩くなよ。それに死ぬときは誰にも迷惑掛けずに静かに死ぬのがニートの最後の仕事だろうが。マジニートのエアプ勢が多くて困るぜ」

そう。何を隠そうこの俺はニート。つまり働かずに1日パソコンをしている悠々自適な生活を送っている。だが1つ弁明をさせてもらうがこれは俺が望んでなったわけでは無い。今は就職氷河期なのだ。俺は悪くない時代が悪いのだ

「つーか今何時よ」

壁にはAnazonで3,800円で買ったちょっと高いデジタル時計をチラッと見る

「なんだまだ20時か。そろそろItubeに新しいのが出る時間か。回ってみるか」



「晩ご飯ここに置いとくわね」

「あぁ」

「ちゃんとお風呂にも入るのよ」

「分かってるからさっさとどこか行けよ」

「分かったわ」




カチャカチャ

「もうこんな時間か」

壁に掛けてあるAnazonで3,800円で買ったちょっとお高いデジタル時計は午前1時30分と表記されている

「・・・あれ?俺のじゃがチップスとヨカコーラは?」

俺の生命線のチップスとヨカコーラは常に箱買いしておいているはずなんだが

「おいおいマジかよ。流石に2つ無いのは厳しいぞ。かといって買いに行くのはもっときついな」

近所のコンビニまで少なく見積もっても100mはある。この部屋とトイレと風呂の往復しかしていない俺に100mは箱根駅伝を全区間1人で走るのと同じだ

「グギギギ背に腹は代えられぬか・・・・。とりあえずAnazonで注文しておくとして今日の分は買いに行くしかないか」



「こんなもんかな」

闇に溶け込む真っ黒なジャンパー・顔の下半分を隠すマスク・顔の上半分を隠す帽子・あまり中が入っていない財布・最後にいつ使ったかも覚えていないスマホ

「あと必要なものってあるか?つーか最後に家出たのっていつだっけ?」

まぁこんな時間だから別に誰ともすれ違うことも無いだろうから別に良いか

「よ、よし出るぞ」

ガラッ

「大丈夫大丈夫」

ガチャ

「うん。やっぱり帰ろう」

ガチャッ

「いやいやいや何を恐れる。別に何かモンスターが出てくるわけでもなければチンピラに絡まれるわけでもない。いたって普通の道だ。車にさえ気をつければ絶対安全なんだ」

スーハースーハ

「よし行こう」



「なんだよ。別になんもないじゃないか。何をビビっていたんだよ。さてとちゃっちゃと買ってちゃっちゃと買えるか」

ウィーン

「いらっし・・・・・」

「さてとコーラとチップスっと」

チラチラ

「・・・・」

なんかめちゃくちゃこっち見られてるんだけど。なんか変な事したか?


~~店員さん視点~~~

めちゃくちゃやばいやつ来たんだけど。これって警察に通報した方が良いパターンのやつだよな?とりあえずボタンに手を添えていつでも押せるようにしておくしかない。右手は添えるだけ右手は添えるだけ


~~~主人公視点~~~

「あったあった。これだこれ。これだけあればとりあえず一晩は凌げるだろう。よし最後の難関のレジだな」

スッ

「お、お預かりいたします」

ピッ

「コーラとチップス。以上の2点で450円です」

チャリン

「ちょうどお預かりいたします」

ウィーン

「なんだ。簡単じゃないか。何にもなくてびっくりしたわさぁ帰ってパソコンパソコンっと」

キキーッ

ガシャン

「あ・・れ?なにこ・・・れ」

グチャッ




『目覚めなさい』

・・・・

『さぁ目覚めるのです』

・・・・

『・・・・』

・・・・

『さぁ目覚めの時が来ました』

・・・・

『・・・』

・・・・

『そろそろ起きてもらわないとレパートリーが無くなってくるんですが』

・・・・

『それに尺稼ぎと思われたらどうするんですか?』

・・・・

『起きろや』

・・・・

『O・KI・RO』

「いやタイミング逃してしまって」

『まぁ私は寛容だから許して差し上げましょう』

「それでここって死後の世界ってやつですか?」

『まぁそうですね。ここは天国的なところですね』

「やっぱり死んだのかよ。まだやりたい事一杯あったのに」

『そうでしたか。ではこのまま死ぬのはいやですよね』

「うわ~~てかパソコンのデータ一切消してないよ。うわ~~~~最悪じゃん。これならこのまま死んだ方がマシだな。で?話って何ですか?」

『あなたまだ生に未練がありますよね。だから生き返らせてあげましょう』

「いやいいです。その代わりもっとイケメンで天才で運動神経抜群で尚且つ大金持ちで美人なお姉さんが2人と可愛い妹が1人いる家庭に生まれ変わらせてください」

『我がままですね。それに無理ですね』

「ハァ?そんなこともできないんですか?じゃあ最悪美人なお姉さんが1人でも良いです」

『いやそういう問題じゃなくて私はそういう事を司る神ではないのでできないんですよ』

「んだよ。使えねぇな期待して損したわ。じゃあとりあえずあんたが言ってたその生き返るってのを聞かせてもらおうかな」

『なんかいきなり調子に乗りましたね。まぁ大目に見ましょう。それで生き返るというのはあなたが居た世界。つまり日本じゃなくて別の世界。つまり異世界に飛ばしてあげようって事ですね』

「ん?つまり日本には戻れないって事か?」

『まぁそういう事ね』

「じゃあ生まれ変わらなくても良いです。このまま死んで天国に行きます」

『ちょ、ちょっと待ってください勇者様』

「あ、自分勇者とかそういうの似合わないんでやめてもらっていいですか?」

『いいえあなたは紛れもない勇者です。あなたが今から行く世界では魔王率いる魔族軍が人間を滅ぼそうとしているのです。あなたはそれを止める勇者となるのです』

「いや、だから行かないって言ってるでしょ」

『いえいえあなたほど勇者に適任な人を私は今まで見たことないです。あなたは世界を救うことができる人間なのです』

「どこをどう見たらそういう結論に至るんだよ。目が腐ってんのか?」

『いいえ。私はすべてを見通すことができます。その私が言うんですから間違いありません。さぁ自分と私の助言を信じて先に進むのです。あなたの未来に大いなる光が刺さんことを』

「おいマジで無理やりその異世界とやらに飛ばそうとするなって」

『ではあなたがヤル気を出せるようにあなたが無事異世界から帰ってこれたらあなたが先ほど言っていた条件で再度生まれ変わらせてあげましょう』

「そんな甘い言葉に惑わされるわけがないだろ。さぁさっさと天国に俺を連れて行ってくれ」

『あなたが思っているほど天国って良い所じゃないですからね。日がな一日日向ぼっこをして次の人生を待つだけですよ?』

「そんなわけがないだろ。俺は騙されないからな」

『まぁ別にいいですけど絶対に面白くないですよ』

「・・・・・・」

『あ~あ異世界ならエルフ娘やケモ耳娘や地球にはいないような可愛い種族が沢山いるんですけどね~~。そこまで言うならしょうがないですね』

「・・・・」

『では天国への扉を開けるのでそこをお進み下さ~~い』

「・・・・・」

『どうしたんですか?夢にまで見た天国ですよ?』

「さっきの話嘘じゃないんだろうな」

『えぇもちろん全部本当の話ですよ』

「勇者になればモテモテになるんだろうな」

『そりゃもうモテモテですよ。異世界は地球と違って強ければモテるし弱ければカッコよくても嫌われるんですよ』

「・・・・」

『それに今ならなんと最初から最強の強さで送ってあげましょう』

「なかなかいい条件だが大事なことを聞いていないな」

『大事な事?あぁあなたのパソコンのデータの事ですか?それなら大丈夫です。あなたが脚フェチ&髪フェチでどこぞJKのHな画像のフォルダが開かれないように削除しておきますから』

「そうじゃない。ってかなんで知ってんだよ。人の性癖をバラしてんじゃないぞ。無茶苦茶恥ずかしいわ」

『?ほかに大事なことがあるのですか?』

「あるわ。日本に戻る方法をまだ聞いてない」

『そうでしたっけ?えぇっと確か魔王を倒すとかそこら辺じゃないですか?』

「適当だな。本気で帰れるのか?」

『そりゃもちろんですよ』

「どうも胡散臭いな・・・」

『もし日本に帰れなくてもあっちの世界で生きて行けばいいだけじゃないですか?あっちの世界ではあなたはヒーロー・勇者・人類の救世主・メシアと呼ばれ神のように称えられるでしょう』

「メシアと救世主って同じ意味じゃないのか?」

『ハァこれだから知識の狭いクソニートは困りますね』

「んだと?馬鹿にしてんのか?」

『良いですか?メシアっていうのは直訳すると・・なになに油を注がれた人って意味らしいわよ。そこから救世主って意味でつかわれるようになったみたいね』

「つまりメシア=救世主って事だろ?」

『そうみたいね。いや~さすがはYahoooの知恵袋ね』

「まぁいろいろツッコミたいところもあるがいちいち突っ込むと時間が掛かるからやめておく」

『じゃあそろそろ異世界に行く準備はできたかしら』

「あぁ。俺はあっちの世界でモテモテの最強な男になってやるんだ」

『じゃあ扉を開けるわね』

「その前に名前はどうすればいいんだ?」

『名前?そんなのどうでも良いわよ。あなたの本名の加納雄太でも良いしあの禁断の書とやらに書いてあったルシフェル・カイザーでも良いわよ』

「やめろ。俺の黒歴史を漁るな。それに俺の名前をしれっと出してるんじゃない。まだ自己紹介もしていないんだから」

『まぁなんにせよあなたが魔王を倒したら名前は知らない者はいないぐらいになるのでまともな名前な良いと思うわよ』

「それもそうだな。じゃあ本名で良いか」

『では本当に準備が整ったようね。では行ってらっしゃい。あなたの道が明るく照らされていることを応援しております』

「うわ~~~~」





「おい大丈夫か?」

「うぅぅん」

「おい起きろ」

「うぅん?」

「おい大丈夫か?起き上がれるか?」

「あれ?ここは?」

「ここは路地裏のゴミ捨て場だぞ」

「なんでこんなところに居るんだ?」

「それはこっちのセリフだよ」

「そうか。助かった。ありがとう」

「兄ちゃんどこに行くんだ?」

「そりゃ魔王をぶっ倒しに行くんだよ」

「魔王を?ブッハハハハハハ。どうした兄ちゃん酒で頭でもやられたか?」

「ふむ。そういえば俺って今どれぐらい強いんだろうか」

「なに1人でぶつぶつ言ってるんだ?マジで頭でもやられたのか?」

「なぁおっさん。自分のレベルとかって分からないのか?」

「おっさん言うな。こう見えてもまだ20代だ」

「そうか。なら俺と歳は近いのか。で自分の強さが分かる物ってないのか?」

「そりゃ自分のレベルを確認すれば良いんじゃないか?」

「どうやって確認するんだ?」

「お前本当にどうやって生きてきたんだ?」

「さぁ酒がまだ抜けてないのかもしれなくてちょっと記憶が曖昧で」

「簡単だよ。右目を閉じるだけだ」

「なんだ。めちゃくちゃ簡単じゃないか」

スッ


『加納雄太 異世界人

レベル 999

HP 9999

MP 9999

POW 999

DEF 999

MPOW 999

MDEF 999

LUK 1

MEN 0

神々の加護・見通す眼・風林火山陰雷・地形把握』


「ふぁっ!?」

「なにいきなり奇声をあげてるんだよ」

「おっさんはレベルいくつだ?」

「俺か?俺は18だが」

「18!?」

「どうした?別に普通だと思うが」

「ち、ちなみにギルドとかあるのか?」

「そりゃあるに決まってるだろ」

「この町のギルドで一番強いやつって誰だか分かるか?」

「そうだな。この町ならギルド長のカルラさんかもしくはこの町の町長のタルラさんのどっちからろうな」

「そうか。いろいろありがとう」

「おいおいまさか本当に魔王のところに行くのか?」

「あぁ。俺の名前は加納だ。覚えておいて損はないぜ」

「カノー?珍しい名前だな。俺はカルロスだまぁお前がもし本当に魔王を倒したときには盛大に周りに自慢してやるわ。まぁそんな時なんて絶対に来ないだろうけどよアッハッハッハッハ」

「じゃあな」



「それにしても何このチート能力。まずレベルね。一般人が18とかそこらなのに999ってなによ。それにステも全部カンストじゃないか。下の2つは置いておいて。これって俺マジで魔王討伐行けるんじゃね?それに下のスキル的なやつって何?」

「あらあなたも魔王討伐を目指しているのですね?」

「誰だよ。人の独り言に口をはさむな・・・よ?」

「あら失礼しました。それよりこんな路地裏でなにをやっておられるのですか?」

「あぁちょっと道に迷ってしまって」

「あらそうですか。できればどこに向かっているか教えていただければ力になれるかもしれませんが」

「そうですか?あのギルドに行きたいんですけど」

「それなら奇遇ですね。私もちょうど向かっているので一緒に向かいましょうか」

「良いんですか?」

「もちろんですよ。困っている人を助けるのは当然のことですから」

「ありがとうございます。それで・・・お名前を・・・」

「おっとこれは失礼しました。私の名前はカルラ。この町のギルド長を務めさせていただいております」

「え!?あなたがカルラさん?」

「え、えぇ」

「ちょっと聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

「私に答えられる事であれば何なりと」

「じゃあカルラさんのレベルっていくつですか?」

「!?」

「え?」

「あなたいきなり失礼なことをお聞きになるのですね」

「ふむ。レベル聞くのって失礼なのか。これはすまなかった」

「いえ。知らなかったのなら仕方ありません」

「それで教えてもらう事って可能ですか?」

「まぁ仕方ないですね。私のレベルは120です」

「120!?」

「まぁ他の者を守るためには必要ですから。ですがまだまだ満足はしておりません。もっと強くなってもっとたくさんの者を守れるように鍛錬に励んでいる所です」

「へ、へぇそれは立派ですね」

「そう言えばあなたのお名前をまだ聞いておりませんでしたね」

「そうでしたね。すみません。俺の名前は加納雄太です」

「カノーさんですか?珍しい名前ですね」

「まぁそこら辺は置いておいてください。じゃあ俺はこれで」

「え?ギルドに行くんではなかったのですか?」

「いや予定変更して魔王城に乗り込むとしますよ」

「は!?あ、あなた今、なんと?」

「いや魔王城に乗り込むって」

「ま、魔王城ってあの・・・?」

「多分それであってると思います」

「カノーさんって今レベルいくつですか?」

「聞いても驚きませんか?」

「えぇ。これでもギルドと言う組織をまとめているんですよ?ちょっとやそっとでは驚きませんよ」

「999です」

「・・・・・・はい?」

「いやだから999ですけど?」

「・・・・・・すみません聞き間違いだったみたいで。もう一度良いですか?」

「999ですって」

「・・・・ま、またまた御冗談を。999と言えば例えるならば・・・ほら・・あの・・例えることができないほどのレベルですよ?」

「そんな言われてもね」

「しょ、証拠を見せてください」

「証拠って言われてもね」

「じゃ、じゃあこ、このい、石を砕いてください」

「いや無理だろ。まぁやってみるけど」

グシャッ。パラパラ

「え・・・?」

「え・・・?」

「いやいや流石に嘘だろ。多分元々脆かったんだよ」

「そ、そうですね。じゃあこれなんてどうですか?」

ゴソゴソ

「これなんですけどね。ゴーレムのコア用に取っておいた鉄の玉なんですけど」

「いやいやこれは流石に不可能だろ」

「流石にこれは無理でしょうけどあくまで確認のためですよ」

バキッ

「!?」

「うそでしょ!?」

「折れたじゃん」

「・・・・」

「ちょっとなんか反応してよ」

「おぉ神様。ようやくこの闇に覆われた世界に勇者様を使わされたのですね。感謝します」

「ちょっやめてくださいよ。ほ、ほら他の人もこっち見てるから」

「大変失礼な物言い失礼いたしましたカノー様。改めて自己紹介致してもよろしいでしょうか」

「い、いやそんなの俺に聞かれてもね」

「私の名前はカルラと申します。僭越ながらこの町のギルド長を務めさせていただいております」

「はぁそうです・・・か!?」

「いかがいたしましたか?」


『カルラ ギルド長

レベル 120

HP 789

MP 840

POW 172

DEF 215

MPOW 489

MDEF 420

LUK 80

MEN 56

魔法威力上昇・魔法高速詠唱・MP消費量半減』


「うわつっよ」

「いかがいたしましたか?」

「カルラさん魔法使いですか?」

「よくお分かりですね」

「この下の3つはスキルとかそこら辺ですか?」

「そうです。下のはアクティブスキルと言って・・・・?なぜ3つと分かったのですか?」

「このスキルっていうのは修行とかで覚えるんですか?それとも先天的なもので?」

「私の場合は先天的なものですね。ですが実践を重ねることで覚えることのできるスキルの方が私は強いと思っております」

「どうしてですか?だってMP消費量半減とかめちゃくちゃ強いじゃないですか」

「なぜそれを知っているのですか?誰にも話していないのに」

「なんか知らんがカルラさんが自己紹介をしたときになんかレベルとかいろいろ頭に流れ込んできて今じゃカルラさんを見るだけでステータスとか分かりますよ」

「なんと!!あぁやはりあなた様は神がお使いになった勇者様」

「いやマジでそういうのやめてもらっても良いですか?他の人がチラチラ見てくるんですけど」

「皆あなたの尊さを分かっているのですよ」

「うわぁマジでこいつやばいやつだ。ちょっと離れてくださいって」

「いえ。私はこの町のギルド長としてカノーさんを一人で魔王城に向かわせるわけにはいきません。私も一緒について行きます」

「おい離れろ。ちょっとお巡りさ~~~ん助けてください~~~」

「なぜですか。いかに勇者様と言えど流石に魔王に1人で挑むのは流石に厳しいと思われます。ですのでサポート役のこの私が居れば」

「いやマジで大丈夫なんで。じゃあこれで」

「ちょ、ちょ待ってください」

「なんですか?」

「わ、わたしと1対1の決闘をしませんか?」

「なんでですか?どうあがいても俺の方が強いですよ?」

「賭けをしましょう。私が勝ったならカノーさん単独で魔王城に乗り込むのをやめてもらいます」

「ふむ。俺が勝ったら?」

「私を自由にする権利を与えます。つまりあなたの奴隷となるって事です」

「ふぁ!?」

「いかがでしょう。カノーさんには全く損はない話ですが」

「ちょ、ちょっと落ち着いてくださいよ。いや落ち着くのは俺だ。クールになれ」

よく考えたらこれはチャンスなのでは?そもそも俺がこの世界に来たのは超モテモテになるため。普通に考えてこの俺が負けるわけがない。取り巻きが1人いるのといないのでは大きく変わる。モテる男はよりモテるのだから・・・・

「よし乗った」

「では場所を移しましょう」

「どこに?」

「ここから少し離れたところに兵士の訓練所があります。そこでなら多少派手に暴れても何も言われないでしょう」

「分かった」





「ここです」

「ほぉ~ドラクエとかでよくありそうな地下の訓練場か」

「では再度条件の確認を致します。私が勝った場合はカノーさんが単独で魔王城に乗り込むのをやめてもらい人数が揃ってから向かってもらう。カノーさんが勝った場合は私を自由にする権利。以上でよろしいですか?」

「あぁ」

「では立会人を」

「この決闘の立会人をさせていただきますカイザーと申します。以後お見知りおきを」

「ハァよろしくお願いします」

「私が止めたらその時点で決闘を終了させていただきます。むやみに被害者を出したくないので」

「分かった」

「では位置についてください」

「カノーさん。いかに一人の強くても戦い方が分からなければ一緒なことを教えて差し上げますよ」

「??そんなこと分かり切っているが」



「では位置に着きましたね。これより冒険者カノーさんとギルド長カルラの決闘を開始いたします」


最後までお読みいただきありがとうございました。

また次回もよろしくお願いします


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ