第七十一話「少女」
スライム観察日記一日目。
”現在スライムちゃんは135レベ。
このレベルになると難易度2の依頼もスライムちゃんだけで軽々とこなせるようになった。
スライムちゃん可愛い。
いや、ここは格好良いと使うのが適切か。
いや、俺にとってはモンスターに体当たりするスライムちゃんが可愛いく見えたので、
ここは可愛いという表現が適切だ。
とにかくスライムちゃんの今後に期待だ。”
スライム観察日記二日目。
”現在スライムちゃんのレベルは140レベ。
徐々に成長していっている。
ちなみに俺はクレスに乞食していて、
スライムちゃんの成長はクレスの頑張り次第となる。
頑張れクレス! 負けるなクレス!!”
スライム観察日記三日目。
”現在スライムちゃんのレベルは153レベ。
クレスさんの頑張りのおかげで順調に成長している。
この調子だといずれスライムちゃんが最強に近づく日もそう遠くないかもしれない。”
スライム観察日記四日目。
”俺はスライムちゃんのレベル上限を上げるために、
同種のスライムを手に入れるため、スライムを狩っているが何か罪悪感を感じる。
やはり敵でもスライムは愛おしく見える。
だけどここでめげては行けない。
スライム育成のために頑張らねば!”
スライム観察日記五日目。
”今日、平原でスライムを狩っていたら、倒れている少女を見つけた。
彼女もスライムだったら良いのに。”
って、
ええー!!
いや、俺の役割は理解してるんだけども。
彼女の頭上にはラーラといった名前が表示されている。
彼女もプレイヤーのようだ。
まさかこんなに早くこの世界に迷い込む人が出てくるとは……。
しかも俺のところに……。
とにかく俺は彼女を宿に運んでベッドに寝かせた。
クレスにもこのことを伝えないとな。
でもパーティチャットを使うのはまずいかな?
念の為にダイレクトチャットで伝えておこう。
”アダム>>クレス:クレスさん大変です!”
”クレス>>アダム:どうしたアダム?”
”アダム>>クレス:この世界に新しいプレイヤーが迷い込んできました”
”クレス>>アダム:そうか、とにかく、そのプレイヤーをグランガまで連れてきてくれ”
”アダム>>クレス:それが、今気絶してまして……”
”クレス>>アダム:まあ急がなくていい、連れてきたらまた連絡してくれ”
”アダム>>クレス:分かりました”
とりあえずクレスとの連絡はここで終わった。
この子気絶してるみたいだが体力は満タンだ。
一応、ヒーリングをかけてみる。
……ダメだ。
効いてる様子がない。
とにかくこの少女が起きるのを待とう。
俺は気絶している少女を見守ることにした。




