第二十五話「レア度4」
俺たちはベルミッツェルで軽い依頼をこなしお金を稼いでいた
朝
俺たちは宿の食卓で食事を取っていた
「なあ、皆」
ブラが俺たちに話しかける
「どうした? ブラ」
「もっと難しい依頼を受けねえか」
なるほどブラの言いたいことは分かる
難しい依頼を受けたほうが報酬も跳ね上がるしな
「それもそうだな」
アダムスが賛成する
「俺も賛成だ」
エディンも賛成する
こうして皆が難しい依頼を受けることになった
今まで俺たちはレア度3までの敵しか倒してこなかった
しかし、それらは俺たちのモンスター(特にブラのモンスター)の前ではゴミクズに等しかった
多分レア度4のモンスターを相手にするほうが丁度いいだろう
「ブラさん本当に大丈夫なんでしょうか?」
ミリーユが不安げにブラに話しかける
「大丈夫、君は俺が守る」
何口説いてんだニートが
とまあそんな惚気はほっておいて
俺たちは食事を済ませギルドへと向かい依頼を受ける
「この依頼がいいんじゃないかな」
アダムスが提案した依頼は”デスフェニックス”の討伐だった
デスフェニックスはフェニックスの上位種で
レア度4コスト15の強力モンスターだ
カードバトルオンラインではレア度4の第一関門とも呼ばれていた
無課金がここでどう上手く乞食するかが勝負の見せ所だったな
廃課金プレイヤーに媚売った無課金は無事突破できるが
そうじゃない無課金パーティたちは大抵ここで行き詰まる
ということで俺たちは早速ギルドサービスの車に乗り目的地へと向かった
「本当に大丈夫かな?」
「アダムとブラがいるから大丈夫だろ」
「違う! 俺たちが役に立てるかだ」
「そう無理すんなよ」
「しかし」
アダムスとエディンが言い合いをする
これ以上アダムスに無理をされたら皆困るだろう
ということで俺もフォローを入れることにする
「そうですよアダムスさん、無理しないでください」
「アダム……」
「全てブラに任せましょう」
「おい、聞こえてんぞ無課金乞食」
乞食でサーセン
そんなこんなで俺たちは目的地へと辿りついた
デスフェニックス
カードバトルオンラインでは手こずったがこの世界ではどうだろうか?
楽しみで楽しみで仕方がない




