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第二十三話「似た者同士」


「ミリーユさんアダムスは無事なんでしょうか?」

「どうやら気絶してるみたいです……そうとう無理をしたんでしょう」

「……そうですか」


 俺たちはアダムスを宿のベッドまで運び

 その体を横たわらせた


「ったくこいつはいつも無茶ばかりする」

「エディンさん……」

「前のパーティの時もそうだった”お前たちは無理をする必要はない、あとは俺に任せろ!”だとか」

「……」

「俺はアダムスのその心意気に感服するけどな」


 ブラが口を挟んできた


「どっかの無課金乞食とは大違いだぜ」


 言わせておけば


「どっかのクズニートには言われたくないね」

「何だと!?」

「別にお前のことじゃないが? あ、図星だったか」

「きぃさまあああああ!!」

「やめてよ二人共!!」


 ミリーユが俺たちを制する


「……ごめん」

「まあいいじゃないか喧嘩するほど仲がいいって言うし」


 エディンが俺たちをフォローする


「エディンさん……」

「ただこんな場所でモンスターを召喚する真似だけはやめてくれよ」

「……」

「俺たちブラックリスト候補にまでなっちまってるんだからな」


 ブラックリスト?


「ギルドのですか?」

「ああ、次街でモンスターを召喚したら出入り禁止にするだとさ」


 まあ仕方がない

 次からは気をつけるようにしないとな

 ブラは大人のくせに煽り耐性が低い

 また彼を怒らせると大惨事になりかねない

 うん、気を付けよう


「それでこれからどうするんだエディン」

 

 ブラがエディンに尋ねる


「とりあえずアダムスが回復するまでは俺たちだけで依頼をこなしていこう」

「アダムスはどうするんです?」


 俺がエディンに尋ねた


「ああ、そうだったな誰か彼に付きっきりになったほうがいい」

「それじゃあ」

「ミリーユがいいだろう」


 折角俺がアダムスに付きっきりになろうと思ったのにぃ

 まあいいか

 癒し系女子(ヒーリングが使えるという意味で)のミリーユが妥当だろう


「分かりました、三人とも頑張ってくださいね」


 ということで俺たちは宿を出て早速依頼を受けにギルドへと向かった


「提案なんですが」

「何だ?」

「もう一度ジャイアントスパイダーリーダーの討伐をしませんか?」

「どうしてだ?」

「いや、あの時アダムスさんだけが活躍してたのがどうも快くなくて」

「お前、名前だけじゃなく性格も彼に似ているな」


 確かに俺は彼に似ていると言える

 彼はパーティをまとめるリーダー

 俺も学校では友達のまとめ役といったところだ


「まあいいだろうジャイアントスパイダーリーダー行くぞ!」

「はい!」

「たぶん、お前たちの活躍だけで俺は何も出来ないかもしれないが……」

「いえ、エディンさんのそのお気持ちだけで充分です」


 ということで俺たちは再びジャイアントスパイダーリーダーを討伐することになった

 俺は心の奥底から湧き上がるモンスターたちを活躍させたいという思いを胸に秘め

 ギルドサービスの車に乗り目的地へと向かうのだった

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