親が離婚する。
離婚するらしい
正直どうでもよかった
受験も。
なんかすべてどうでもいい気がしていた
自分の中のもやもやが腐敗してむせかえっている
思春期ってみんなこうなのかな いやでも===
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中三の初めだった
昼休み
僕は本を読んでるふりをしながら
隣で話している いわゆるイケてるグループというやつを見ていた
ノリがよくて 教室のデシベルをそいつが決めているような空気があった
イケてる?クラスメイト123が話している
イケてるって何だろう 形だけのような気がする
そう思いながら見ていると 彼らの話が耳に入る
2「1は誰と同じクラスだったの?」
ドキッとした
1 「えーっと 主人公とも同じクラスだったよ」
2 「えー全然話さないじゃん
なかわるいの?」
1 「そんなことないよ
な?」
僕「うん」
3 「何の本よんでんの?」
僕「五輪の書」
1 「澁う」
2 「どんな話?」
僕「有利な戦い方みたいな」
2 「体育祭で参謀してもらう?」
3 「俺将軍!」
僕「足軽に刺される結末を用意するよ」
1「負けてんじゃん(笑)」
wwwww
2 「面白いね 僕」
がらがら
イケてるクラスメイトがはいってきた
スポーツ勉強何でもできるイケメン まさにカーストの頂点
1 「おっ直樹!」
みんなの興味はそっちに移ったようだった
静かになって自分が高揚してることに気づいた
あんなにクラスカーストを自分は気にしてないとかいいながら結局自分も気にしてるんじゃないか 注目されてうれしかったんだろ
ひどく不愉快な気分になって顔を上げると 新米教師がこちらを見て微笑んでいた
研修生だったと思う
人の気も知らないで
不機嫌な顔を作る
変わらず微笑んでいる
もういい
屋上にでも行くか
席を立つ
相変わらず直樹たちの笑い声が響いていた
爆発しろ
何もかも
そう思いながら丁寧に扉を閉めた
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親が久しぶりにでかい喧嘩をした後だった
聞いていた身としては母親が明らかに間違ったことを言っていた
父親は丸く収めようとして指摘できずにいるらしかった
一人リビングの机で悩んでいる姿を見て声をかける
明らかに間違ってるときは言ったほうがいいと思うよ
父親「親の問題に子供が口を出すな!!」
いらだった口調だった
父親に対して心が急速に冷えていくのを感じた
ああそういう考えなんだなっておもう
自分はチームの一員だと思っていた
でもそうじゃなかったんだ
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しばらくして登校するときだった
汚れている靴下を母が勝手に捨ててしまったのではくものがない
父親のを借りろとのことだった
両親のタンスを漁る
恥の隙間にクリアファイルが見える
中の書類の緑の縁取りをどこかで見た気がして取り出してみた
離婚届けーーーーーー
驚くほど驚かなかった
何事もなかったかのようにふるまって家を出た
たぶんもう家族と思ってなかったんだと思う
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通学路を歩いていると塀の上に未開封のパンがあった
遅刻ギリギリなので朝食は抜いたが
別に食べたいと思わない
道に落ちてるものって食べたくならないよな
知らない人からもらった食べ物もそうだ
警戒してるのかもしてない
好きな人なら気にならないし多分そうだ
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家に帰っている
多分受験が終わるまでは離婚しないだろう
どっちについていくべきかな
自分の家は二階建てだ一階にリビング 二階に自分の部屋と両親の部屋がある玄関から入って空間があって階段とリビングのドアが見える
玄関ドアを開けると知らない靴がある
よう
気だるげな男の声がした
みき兄だ
開けっ放しになってるドアの中からくたびれた男の顔がのぞいる
無造作ヘアみたいなアーティスティック?なカッコよさととれなくもない
同じ市内に住んでいて たまにあう従妹の兄ちゃんだった 年は30くらいになるとおもう
駄菓子が好物である
僕「ひさしぶり! どうしたの?」
みき兄「家整理したんだけどな 漫画が大量にあってな」
「売っても二束三文だから いるのあればやろうと思って」
僕「わー うれしい!」
受験生ということなど気にしないのがみき兄らしい
上がって床に置いてある漫画を見る 一応僕が好きそうなものをチョイスしてきたらしい
みき兄「こないだ ドラゴンボール全巻売って500円にもならなかったぜ」
僕「そんなもんだよ」
リセールの悪さが不満らしい
漫画はどれも面白かった
バスできたらしいので送っていく
歩きながら聞いてみた
僕「友達の親が離婚するんだって」
みき兄「あー」
僕「離婚ってどう思う?」
みき兄「そりゃするとこもあるだろ
町で夫婦の会話聞いてるとうわべだなって思うこと結構あるよ」
そんなことしてんのか
僕「でも昔は離婚なんてあまりきかなかったでしょ?」
みき兄「まあな 多分お互いに生活できなかったってのもあるだろうけど、、、
大部分はそういうものって感じだったんだと思うぜ」
「文化に疑問持たないだろ 誕生日するのが当たり前みたいにさ」
「ほお
うーん」
みき兄「何が聞きたいんだ?」
少し間が空いた
僕「続いていくものなんてないのかな」
みき兄「ないな」
気持ちよく即答だった
みき兄「始まった瞬間から終わりに向かっている 出会った瞬間から別れに向かってるし
生まれた瞬間から死に向かってるし
続いていくものなんて何一つない
すだこさん太郎のあじくらいじゃねえか?」
そう締めくくった
僕「そうかぁ
みき兄はそうおもうんだね」
みき兄「おもうね」
ここまででいい
みき兄がいった
バス停はでかい坂を下ったところにある
戻る僕をきづかってくれたのだろう
僕「そう?漫画ありがと」
みき兄「おう」
別れ際
僕「ねえ もし続いていくものがあったらうれしい?」
みき兄「うれしいというか、、、感動するんじゃねえかな」
根は純粋なんだよな この人
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雲が茜がかっている
みき兄と別れて家に帰っていると公園から子供の声がする
小学3年生くらいだろうか
あの頃は男も女もなかったなあ あれくらいがいちばんたのしかったかもしれない
懐かしくなって寄ってみることにした
遊具とその近くの広場に子供がいて 少し離れた入口の近くにベンチがある
先客がいた 50?いやわからない おじさんがチューハイと味玉持っている
ベンチは一つだ
しかたない
隣に座った
自分もそういう頃があった 昔遊んだ友達は何してるんだろう
なんだかんだ 中学に上がるとか転校とかでがっこうがかわったりしてほとんど全く合わなくなった
クラス替えとかで話さなくなった人もいる
続いていくものなんてない
ってみき兄の言葉を思い出す
じゅるじゅるじゅる!!
隣がめっちゃチューハイすすっている
こんな時間から公園で酒?
仕事はしてないのか?
しばらく盗みみていると
おじさんは公園全体をみているようだった
公園の空気を肴に酒を飲んでいるのか、、、
案外僕と同じなのかもしれないな 昔自分もこうして遊んだ頃を思い出して懐かしんでいるのかもしれない
そう思ったら おじさんに親しみを感じる自分がいた
僕「子供はいいもんですね」
話しかけてみた
おじさん
「ああ?
そうだな
何でもできる」
僕「可能性にあふれてますよ」
僕「子供のころに遊んだ人と今でもあってる人います?」
おじさん「いねえな」
鼻で笑うような言い方だった
僕「やっぱ続かないものなんですかね」
おじさん「・・・」
黙り込んでしまった
とくにほかの話題を出す気も起きずしばらくそうしていると
おじさん「人との関係ってやつか?」
僕「そうですそうです」
僕「結婚とか 友達とか 愛とか」
僕「例えば弱気な奴が嫌がってるのにゲーム売りつける奴とか、、見てて気分悪いし多分付き合ってても仲良くできない
冷めきって別れる夫婦とか
近くにいすぎたら関係が終わったりーーーー
じゅるじゅる!
おじさん「人間関係だな」
「付き合えるやつと付き合えないやつはいるぞ
自分の考えがあるんだから方向性の合わないものとは付き合えないな」
、、、、
おじさん「酒をなくそうとしてるやつと もっといろんな酒を造ろうとしてるやつとではやってることが反対だから一緒にやっていけろわけないだろ」
僕「はい」
おじさん「それに 付き合っていける人とだって距離感ってものがあるしな」
僕「つきあっていけるんですよね?」
おじさん「ちょうどいい距離ってのがある まったく同じ人なんていないから距離を保つんだ
それ以上だと分かれるけどそこまでならダイジョブってやつ」
僕「はあ」
おじさん「同棲して別れるのは距離感が近すぎたってことだ」
「そこまで気が合ってるわけじゃなかったんだろうな」
僕「なるほど」
おじさん「ありのままで全く距離感なしで付き合えるならそれはよっぽど気が合ってるってことよ」
某「どういう人だろ」
おじさん「朝目覚めるだろ そのとき隣にいて いやだなとか 違和感をかんじないやつ」
僕「わかりやすい」
僕「昔父と母がけんかしていて明らかに母が悪いなって感じだったんで 口出したんです
そしたら 子供が口出しすんな!って」
「自分は家族の一員だったつもりなんですけどそうでもなかったみたいです」
おじさん「家族は典型的なもんじゃないか
今は家族でも距離とったりしてうまくやってる夫婦はいるけど
本来家族ってのは共同体なんだよ
距離感とかない
子供作って一緒に育てんだぞ
よっぽど気が合ってなきゃ無理だろ」
僕「そうですね」
僕「つきあえない人と 付き合える人がいて
付き合える人の中にも 距離感が合ってよほど気が合えばなしでもいけるってことですか」
おじさん「そうだ」
「あと共同体からは影響を受けやすい
好きな人から言われたほうが響くだろ」
たしかに
おじさん「他は気にしなくていいんだけどよ、、何言われたってこの人はそう考えるんだなあ ってだけだ」
僕「好きになるってどういうことだと思いますか?」
「好きとか愛とか」
おじさん「好きっていうのは部分的なものだな」
「その人の部分を見て好きとか嫌いって思うんだ」
「愛は全体的なもんだ」
「そういう好き嫌いでその人をひととおり見てその人を愛してるかどうかって話になる」
僕「好きになる理由は何なんでしょうか」
おじさん「好きになる理由は様々だ」
「顔がいいとか
経済力とか
好きになったその時の気持ちも本物だしな」
「でも本当の理由は一つだ」
僕「本当って、、」
おじさん「いろんな理由で好きになるんだけどな
結局その理由では好きにならなくなるんだよ
顔で好きになって痛い目見て顔では好きにならなくなったりする
結局一つの理由でしか好きにならなくなる それが本当の理由だ」
僕「へえ、、、
それで
すきな理由とは」
おじさん「自分が得するときも損するときもこうしていまうとか
こうなるってわかってんのにそうしていまうんだよなあ
みたいなとこに その人の性根みたいなものを感じる
そういう人なんだなって
それが
自分が過去に経験していたことだったり
今感じてることだったりすると
その人に親しみを感じてしまうだろう
気になってしまう
理解できてしまう
愛してしまう
そりゃ 自分と同じものを持っているとか 同じ道を歩いているとかそういうことだろう」
僕「なるほど」
おじさん「同性でも異性でもそうだ
それが本当に好きになるってこと
恋愛だって人として好きになったところからその延長線上だしな
だから顔は大事なんだよ」
僕「え?
大事じゃないってながれでは?」
おじさん「こういう人かなってことを知るために顔を見るんだから
顔からわかることだってある」
僕「なるほど、、、
なんかすっごくためになりました」
おじさん「そうか?(笑)」
僕「ええ 腑に落ちたというか いろんな人に話を聞くじゃないですか 別に事実を認めないつもりはないんですけどんじゃんとなく腑に落ちないというか
今やっと納得できました」
おじさん「そりゃよかった」
某「味玉食べるの邪魔しちゃってごめんなさい」
おじさん「ああ?
いいよいいよ(笑)
一つやる」
僕「ありがとうございます」
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おじさんと別れてやけに気分よく帰り道を歩いた
あの人も自分もみたいに悩んだことがあったのかもしれない
それで自分に親しみを感じてくれたのかも
また会いたいな
そう 思った
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卒業式が終わって
大体一緒にいたメンバーと別れて一人帰り道を歩いていると
後ろから声かけられた
1「よ!」
イケてる?クラスメイトだ
1「クールだね 卒業式なのにさ」
僕「そうかな」
1「志望校受かったんだろ?なんか落ち着いてるじゃん」
僕「親が離婚するんだよね」
1「エー ツラ(笑)」
億「まあ そういうものだったんだろ」
1「?」
僕「僕こっちだから」
曲がり角を曲がっていく
1「じゃね」
僕「じゃ」
終




