私ねずっとあなたの事が好きだったんですって、今言われました俺?
”私ねずっとあなたの事が好きだったんですって、今言われました俺?“
俺は通りすがりの一人の女性にそう言われたのだが、
どう考えても初めて会った女性で俺の知らない女性で
あるのだが、でも初めて会った気がしないのも本当だった。
何処であったのか? いろいろ考えていたのだけど全然思い浮かばない。
ただ彼女の右手にアザがあるのに俺は気づく。
そのアザを見て俺は思わず、モアか?
って大声で言ってしまったら? 彼女は嬉しそうに俺に飛びついて来た!
そう俺の目の前に居る彼女は、半年前に亡くなった愛猫のモアだったのだ!
『”まさかだけど、お前モアなのか?“』
『そうだよ竜太にまた会いに来た!』
『嬉しい! またモアに会えるなんて!』
『私も竜太にまた会えて嬉しい!』
『”でも? まさか人間の女性になってるんなんて。“』
『私も目を覚ましたら、人間の女性になっててビックリした。』
『もうこの体に慣れたのか?』
『ううん、四足で歩くのに慣れてるからたまに四つん這いになり
そうになるけど我慢してる。』
『そうか、今住む所は? ないなら俺の家に来るか。』
『いいの? 今は親切なおばあちゃんの所でお世話になってるよ。』
『おばあちゃん? 良かったら俺にそのおばあちゃんと会わせてもらえ
ないかな?』
『いいよ、竜太なら全然大丈夫!』
『そうか、じゃあ明日にでも挨拶に行こうと思うけどどうかな?』
『家に帰ったら、おばあちゃんに竜太の事話しておく。』
『そうか頼む、じゃあ取り合えずこれが俺の携帯番号だよ、
モアは携帯とか持ってるの?』
『一応、持ってる! これモアの携帯番号だよ。』
『じゃあまた連絡するな。』
『うん、ばいばい!』
『バイバイ、明日な。』
『うん明日ね!』
・・・俺に告白してきた女性がまさか亡くなった愛猫
だったなんて、不思議で仕方がない!
しかも”人間の女性になったモアは本当にキレイで俺は見惚れてしまった。“
確かに猫だったモアも本当に可愛らしい顔をしてて、人間の女性だったら
きっとキレイなんだろうなとふと想った事はあったけど?
本当に人間の女性になるなんて信じられない!
そして次の日、俺はモアがお世話になっているおばあちゃんのお家に
行く事にした。
そこにはモアが俺が来るのを玄関外で待っててくれたんだ。
『竜太遅い、おばあちゃん家の中で待ってる。』
『ごめん、おばあちゃんには俺の事話してくれてる?』
『うん! 凄く竜太の事、信用してくれてる。』
『おやおや、いらっしゃい! モアからよくあなたの事は聞いているわ。』
『ありがとうございます。』
『モアの事、よろしくね! この子世間知らずだから一人だと凄く
心配でね。』
『”モアもそうなんですが、おばあさん! 良ければ3人で一緒に
暮らしませんか?“』
『えぇ!?』
『モアを今まで育ててくれたお礼もちゃんとしたいし!』
『竜太さん、本当にいいんですか? こんなおばあちゃんの面倒を
あなた達は見てくれるの?』
『勿論です! 俺もモアも歓迎ですよ。なあ、モア!』
『うん!』
『・・・あ、ありがとう。』
『良かったねおばあちゃん!』
『・・・えぇ。』
*
・・・俺の人生本当にいろいろあるな。
まさかの”元愛猫の生まれ変わりの女性と一緒に居たおばあちゃんの
3人暮らしがはじまった。“
俺は愛猫を亡くした時、同時に俺以外の家族も亡くしてしまった。
俺だけその日、バイトで家に居なかったんだ。
ある日突然、孤独になった俺を見た愛猫が”人間の女性に生まれ変わって
俺を孤独から救ってくれたのかな?“ と想ってしまった。
おばあさんはモアが孤児で引き取ってくれたらしい。
モアがまだ5歳の時だ!
凄く可愛らしい幼いモアを見て、おばあさんは直ぐにこの子を引き取って
ワタシの手でこの子を幸せにしてあげたいって想ったらしい。
それからずっと二人暮らし。
今は3人になって更に幸せになったとおばあさんが俺に話してくれたよ。
モアも毎日、ニコニコ幸せそうだし!
この生活がずっと続けばいいなと俺は想っている。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




