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5.教養を身につける(表)

3歳になった


歯がだいぶ生えそろってきたが、犬歯が異様に長く牙のように見える。あと、最近気づいたんだけど瞳孔が縦に割れていた。自分で言うのもなんだが、幼児の可愛さと、ちょっとした迫力を両立した顔だ。母さまにきくと、どうやら先祖に獣人族がいて、その血の影響らしい、ほえー流石は異世界ね。


それで、今までにわかった情報を並べると


・いくつかの種族ごとに国を持っている

・基本、同種族だけで暮らしている

・たまに他種族と政略結婚とかはある

・その場合、子供は片方の種族で誕生

・だからハーフエルフとかはいない

・稀に部分的に他種族の特徴が出ることはある


と言った感じらしい




いろいろ意思疎通ができるようになったし、身体も多少動かせるようになり、最近とっても楽しい。

活動範囲が広がるととともに、衛兵同士がちょとした口論する場面を見つけてBL妄想をしたり、鼻息で蠟燭をゆらして怪奇現象ごっこをしたり、母様の胸当てを見て将来の明るい将来の展望に思いをはせたりと、娯楽がないなりに工夫して楽しむ術も広がってきた。


そんななか、最近のマイブームは、武器庫の備品観賞と、史実の勉強だ


ちなみに、武器庫への立ち入りが許可されていることからもわかるとおり、私への育成方針はおおらかだ。興味あるところは、危険の及ばない範囲で行ってよいということになっている。父様は娘に対して過保護なのか当初は反対していたが、母様の「息子の時に貴方がいいだしたことよ」という鶴の一声で決定した。


もちろん一人で武器庫に入るとかは流石に許可されるはずもないので、世話係のベテランメイドさんにお願いして一緒に入ってもらっている。

本物の武器って機能美があるよね。みているとついつい、にやけてしまう。そう、機能美を愛する私は、前世、刀剣女子でもあったのだ。まあ、きっかけは擬人化イケメンに釣られからなんだけどね。


あと、史実も面白い。さすがはファンタジー的な異世界世界で、悪魔との戦いとかもある。正直、大きく脚色されているどころか、真偽のほども眉唾なところもあるけどね。それでも歴史上で実際にあったことととして、学校の教科書にも載っているみたい。


しかし、史実にでてくる悪魔はマヌケばっかりだ。イソップ童話のウサギみないな奴ばかりで、圧倒的優位から慢心で勝ちを逃している。まあ、おかげで私たち人類種が助かっているのだけれど。


逆に自分たちが慢心しないような教訓もこめて話が誇張されているのだろう。本を読み聞かせしてくれているベテランメイドさんに、「私はこんなマヌケにはならないからね」と伝えた。あなたの教育は、将来実を結びますよーと感謝もこめてね。


ベテランメイドさんは優秀かつ教養のある方みたいで、そのほかにも色々なことを教えてくれる。3歳児が口にするには難しすぎる質問もあったかと思うが、中身はもう二十歳近いから勘弁してほしい。


そんな彼女からは是非、もっといろいろな事を聞きたかったのだが、王宮にひき抜かれたとかで先日やめてしまった。残念、大きくなったらまた会う機会があるといいなぁ。

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