エピローグ
ヒューマン国の大会議事堂は各国の首脳が集まっていた。課題はもちろん、先日行方をくらましたシンデレラと、一緒にいた堕天使についてだ。
「シンデレラは、去り際にこう言いました『皆さん、お世話になりました。私は一度遠い地に行き、立派になって戻ってきます』彼女は間違いなく力を蓄えて、復讐に戻ってくるでしょう」
クラウザーの言葉に、会場がざわつく
「しかし、どんな悪魔も確実に祓うという極大光魔法で無傷だったのだろう?彼女は本当に悪魔に身体をのっとられていたのか?」
その疑問には、長命のエルフはゆえに様々な悪魔についての見識をもつクコロが答える。
「それは、確実にそうだとはいえないわね。ただ、堕天使と飛びたったことから恐ろしい存在であることは確かよ。過去には生まれつき邪悪な魂を持つものが、身体を乗っ取ろうとした悪魔を逆に従えて自らの配下、守護霊にしていたケースもあったわ。彼女もそうだったのではないかしら」
クラウザーは思った。今はまで自分は、悪魔に封印された哀れな妹の魂を救済するつもりだった。しかし、その妹の魂こそが真の邪悪で、昔から自分に話しかけてきた悪魔すら従えてしまったのだと。
「どれくらい先の未来になるかわからないが、あの悪魔の様な少々がより強力になり戻ってくるとならばあらゆる国の存亡にかかわる問題だ。」
オーガの勇者が話す。シンデレラの強さを身をもって実感した彼の話には説得力があった。
「多種族同士で利権争いをしている場合ではないわけだな。おききの通りです、各国の王よ。今各国の間にある揉め事は早急に落とし所を見つけて、今後は協力関係を確立しようではありませんか」
平時まとまる事の出来なかった各国はこの日、重大な脅威を前に一致団結した。この後、各国家はシンデレラを仮想敵として何世代にも渡って語りつぎ、他種族で利権争いをしている場合ではないと言うのがナロウ大陸全土の共通認識となった。
以降、数百年にわたり平和な時代が続き文明が繁栄することになる、本日はその記念すべき初日であった
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どうも、シンデレラです
天界の皆はわりとすぐに私のことを受け入れてくれました。この辺はルシファーの口利きのおかげだね。
「悪魔の様な笑顔をするが内面は私たちよりも天使らしい少女だ」とか紹介されたときはちょっと笑っちゃったけど。もう、誇張がすぎるゾ⭐︎
それ後、天界でも色々な事件が起きて、その対応をしているうちに、タイムのフローがアローのごとして、地上に帰るタイミングをすっかり逃してしまった。
一応、一方通行ではあるけれど、家族やお世話になった人々に、簡単な連絡を送ったりはしたんだけどね、鏡に文字が浮かぶような魔法を使って。
まあ、その方法だと送れる文字数が少なくて、送れる頻度も少なくて、しかも急に鏡に文字が浮かぶものだから、はじめは誤解で怖がらせてしまったみたいだけど。それでも晩年、クラウザー兄さんをはじめとした家族からの誤解は解けたのでよかった。
家族以外はどうかって?ほら、仮想敵で団結して平和になったみたいだから……結果オーライだから(白目)
いやー、それしにても、天界に行ってもう二百年かー。早い様な、あっという間だったような不思議な感覚ね。
そう、寿命が長いことからもわかる様に、私は天使になった。それで今は人間だったときに縁のあった人達の子孫を中心に、展開から人類種をみまもっている。今日もナロウ大陸のみんなは平和でなによりです。
あと、100年くらい前に最近ルシファーに求婚され夫婦になった。天使も結婚とかあるのねー、全然倦怠期もこず愛されて続けて幸せだ。
皆んな幸せでめだたしめでたし。
ああでも、これに満足なんてしないわよ
世の為人の為、まだまだ善行を続けていくぞー
以上で一旦完結となります。シンデレラの物語にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
最後まで読んで下さった貴方はシンデレラの様に優しい方とお見受けします。彼女は天界から貴方の幸せも見守っていることでしょう。少し時間が空きますが、番外編も予定しているので、その時はまたお付き合い頂けると嬉しいです。
あと、読了の記念にポイントや感想など頂けると作者も天に昇るほど幸せになれます。




