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24. 学院祭

(どうしよう……絶対に問題が起きるよな)


ヒューマン帝国学院の教師、マルティンは頭を悩ませていた


学院では、毎年秋に壮大な学院祭が開かれる

生徒だけでなく王侯貴族も集めて、それはもう盛大に


そして、その目玉として、生徒からの匿名投票により選ばれた学院の生徒代表が、特別な来賓だけを対象に、芸を披露する習わしがあった。学院の顔として高貴な方々のパイプをつなぐ、極めて重要な役目である。


(シンデレラ……まだ12歳の新入生が選ばれるなんて史上初だ。あの入学先のパフォーマンスが効果的面だったということだよな……でもなあー)


例年は、票がばらけつつも、上級生で人徳溢れる者が選ばれる。しかし、冷やかしや、怖い者みたさもあるのだろう。何せあの少女には異様なカリスマがある。結果『隠れシンデレラファン』とでも言える人物たちから多くの票が集まり、ぶっちぎりでシンデレラが代表に決まってしまった。


しかし、いくら無礼講の学院祭とはいえ、夫婦間連れ立ってくる王侯貴族相手に、以前の様な暴動を扇動する様なパフォーマンスをされると、非常に不味い。何がまずいって、具体的には自分の首が飛ぶ可能性がある。物理的に


「とにかく、以前歌っていたような、壊せとか、暴動せよとか、掘ってやるとか、そう言うワードは言わない様にお願いしておこう……」



⭐︎⭐︎⭐︎


責任感の強いヒューマン帝国の皇帝、ヨハネス・フォン・ヒューマンと、その妻マリアには悩みがあった。


それは、夜の営みについての悩みだ


先代がとても元気だったので、ヨハネスが正式に王位を継いだのは30代になってからだった。また、それ以前は、権力闘争のいざこざのため、結婚して子供を儲けることが出来なかった。それで、一昨年にようやく結婚し、いざ世継ぎをと思ったのだが、なかなか子供に恵まれず、プレッシャーからか、ヨハネスの夜の相棒の調子が悪くなってしまった。


どちらも悪くない、王族に相応しい聡明な夫婦だ。そしてだからこそ、「なんとしても早く世継ぎを」というプレッシャーで余計に上手くいかなくなる悪循環におちいっていた。



(学院際も、もう終わりね。この最後の特別公演で、いくらかヨハネスも気分転換してくれるといいのだけれど。)


期待は薄いわよねと、マリアは内心でため息をつく。何せ、今までも高名な楽団や歌劇団の公演を多数みてきたが、ヨハネスには大した気分転換にならなかった様子だから。多少技量があろうと、昨年の様に学生が真面目に演奏したところで、夫の心は動かないだろう。ただ、その後演奏するべく登壇した少女を一目見て、少々考えをあためた。


(あら、今回はまだ幼い女の子が代表なのね。でも、どこか妖艶で危険な美しさがある子だわ。少しは斬新な演奏を期待しても良いのかしら...)


高貴な身分の、十数組の夫妻のみが招待された密室


そこで、マリアの期待を遥かにこえた


シンデレラの『斬新な演奏』が始まる







(マルティン先生から前の歌詞は避けて欲しいっていわれたし......)



そんな事を思いながら、シンデレラはギターを鳴らし始める

耳慣れない演奏に来賓がざわめく

つかみは上々のようだ



(皆様、夫婦でご来賓されているから......)


今回は

” 手を取り合ってワルツを踊ろう。愛する女性の耳元で甘い言葉を囁いて、頭頂からつま先まで全身に愛を捧げよう"


歌詞はそんな感じの内容にしました。ホントだよ?しらんけど


まあ、ツンデレなメタル調の歌詞なのはかわらないけどね

ポップ系とかは苦手だから仕方ないよね







(心と、魔力を込めて歌います。それでは、きいてくださいーー)


『女をマワせ 〜ローリング・ザ・ビッチ〜』)


まわせまわせ女をローリング

ダーリン マワすぜ メスを ローリン


入れてやれ お前の魔物を

出してやれ ドス黒いものを

入れてやれ お前の欲望

出してやれ 一切の慈悲なく


ぶちぶちぶち込め 口にもケツにも

ねじねじねじ込め 鼻から耳から

ヤレヤレ亀はめ  全身心も侵せ


隔絶された地獄でぶち込め

神さえもここには立ち入れぬ


ハメハメチャメチャメ 朝から晩まで

お前の ドス黒い 魔物を

マワマワマワすぜ そのメスを ローリン





☆☆☆



ヒューマン帝国学院の学院祭、その特別公演


そこでシンデレラは新たな伝説を作った


彼女は、個室で、高貴な夫妻十数組を相手にパフォーマンスを行った


パフォーマンスの詳細は不明だが、講演後、血走った目で妻の手を引く夫と、顔を赤くした妻が足早に会場を後にし、それぞれ宿に直帰したという証言が複数集まっている。また、各夫妻は体調を崩し宿で複数寝込み、数日たって宿から出た時も疲労困憊の様子だったという。特別講演の夜に何があったのかは、誰もが口をつぐんだ。ただ、よほど過激で、残虐で、ショッキングで、侮蔑的な内容の催しが行われたのだろうと、学院では噂になった。


だというのにシンデレラには一切のお咎めがなかった。


彼女は王侯貴族からも恐れられていると噂になった

「王族に非礼をしても罪に問えない、強大で危険な存在だ」と






余談だが、この数か月後、王妃マリアの懐妊が判明した

また翌年の王侯貴族の出生率は、過去成最高を記録したという

本日は一日3話投稿します

時間投稿は12:00です

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