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16.閑話(1)


~~デトロイト家の一室にて~~


 あらあら、どうしたの、あなた


 またシンデレラのこと?前にも言ったけど、それはあなたの誤解よ


 そういえばフレディもお兄ちゃんなのに、最近妹はのことを怖がっているみたいね


 いい?私たちの娘は、とっても優しい子よ。確かに、見た目は恐そうだけれどね、ふふふ


 あの見た目は、元軍属だった、わたくしのおじいさまの遺伝よ。鋭い目つきや、大きい犬歯なんてそっくりだもの。獣人族の血が出たのね、きっと


 おじいさまは優しい人だったわ


 聡明で理性的な方だったの。でも、確かに私も顔で怖がっていたのよね。誤解が解けたのは私が15歳くらいの時だったかしら、今思うとだいぶ遅いわよね


 なんで誤解が解けたんだっけ?ちょっと思い出せないけど、まあ日々の様子を見て自然に...かな?


 シンデレラも、いつか本当は優しいことをわかってくれる素敵な恋人ができるわよ、きっと


 彼女の乗った竜車は、そろそろ首都につく頃かしら。学院での生活、楽しんでくれるといいわね


......もう、まだ怖がっているの?しょうがない人ね


 ああ、そうだ

 

 あの子、実はすごいくせっ毛なのよ。朝、必死髪をとかしているの、かわいいでしょう?



☆☆☆



~~同刻、はるか遠くにある天界にて~~



 はるかな高みよりナロウ大陸の生きとし生けるものを見守っている天界。

 

 その天界はいま、ハチの巣をつついたような大騒ぎとなっていた。


「ルシファー様が堕天されたぞ」

「なんということだ」


 人々を見守り祝福を与える聖天使。ルシファーはその中でも位の高い男性の大天使だった。長年献身的に人類種に祝福を与え、陰ひなたから支えていた。時には自ら下界に赴き人類種と一緒に悪魔と闘うことだってあった。数百年前に強力な悪魔が現れた時などは、彼の助力がなければ、大陸は地獄と化していただろう。


 しかし、そうやって滅私の精神で人々のために尽くしているというのに最近の人類種ときたら


 私欲に走った人類種同士であちらこちらで争い


 強きが弱きを虐げ


 正直ものがバカをみる


 そんな様子を長年見続けた結果、ストレスが限界に達し彼は堕天使となった。


 神のより人々を守護するために生み出された天使の肉体は、人類を憎み仇を成す存在となった瞬間に消失し魂だけが残る、つまり霊体となるわけだ。そしてその霊体は極悪人の守護精霊となり悪運や知恵や魔力を付与することになる。


 堕天に際する余波でヒューマン国の首都は季節はずれの嵐となり、雷鳴が轟き風が吹き荒れた。この異常な天候に対して、国民は何か恐ろしい存在が首都に近づいているのではとウワサをした。


 それは奇しくも、シンデレラが学院へ向かうちょうどそのタイミングであった。





 堕天使となったルシファーとシンデレラが会合するのは、もう少し先の話である。

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