plume13 意地っ張りなお姫様
今回は読みづらいと思いますですが、
宜しくお願いします♪
まぁ、毎回ですけど。
「はぁーい! みんな! 文芸部のファッションショー、始まりだよー!!」
舞台に現れたカエルの着ぐるみを着ている女生徒がめいいっぱい声を張り上げ、会場を沸かせた。
「今回の司会をする、カエルだよー!! ケロン♪ ……それじゃあそれじゃあ、まずは、部員達がそれぞれ制作した秋服ファッションだよー!!」
アメリカカントリーガール的な音楽が流れ出し2人の女子がモデルのように歩き、回ったり、会場に向けて手を振ったりする。
「右の彼女は、定番アイテムで今年流をゲット! クラシックカラーのチェックパンツと、黒JKの男子風CDにポップTで女子モード全開だよ!!
左の彼女は、真っ白なポンチョのセットアップと、インパクト強めのアニマルタイプのカラータイツ、アクセをじゃらじゃら付けるのがカッコ良く決まるよ!」
素晴らしい技力を見せつけられる、ブランドモノに値するような服を着た生徒が次々と出てきたり、途中でチャイナ服や、アニメのコスプレまでよりどりきみどり。
ちなみに男子部員は1人もいないらしい。
「あ、みーちゃんだ! やっぱ可愛いなぁー」
私服姿の水姫が現れる。
旬のもこもこブーツを、チャックライダースとフリルワンピでコーデしている彼女のスレンダーな足は、さらに脚長効果を見せており、水姫御用達のカチューシャとよく合っている。
「もこもこは今年の流行よぉー!!」
司会者が叫び終わると、鶉たちを見つけた水姫は、手を振りながら袖へ消えていった。
そして、数々の作品を見送った後、
「今回のスペシャルステージ!! 部員全員での共同作業で作った数々のウェディングドレス達!! じゃぁ行っくよー!」
舞台の後ろの方で閉じていたカーテンが開き、数人のウェディングドレスを着た女生徒達がしゃなりしゃなりと前へ進み、その大作を披露した。
その中で1人、タキシードを着ている女生徒に連れられてセンターを彩るウェディングドレスの着者は、水姫だった。
「ゴージャス感を出すために、ベールはマリアベール、アクセはゴールド、かっちり感を出して、花束は華道部にお願いした豪華なモノを使用してるのー!」
「わぁ………」
見とれる鶉。他の3人にも目を惹くようで、見つめたまま動かない。
みーちゃん、ほんとに綺麗だよ……。
「ということで! 文芸部のファッションショー、如何だったかなぁー? 服はレンタルOKだし、なんだったら作っちゃうよぉー!! ………二倍の値段で♪
どっと会場を沸かせ、
「それでは! 以上で文芸クラブの………」
司会者が終わりを告げようとした、
その時。
ポーン。
ピアノの音が響いた。
ポーン。
シン……となった講堂に、幾度かのピアノ音が響く。
その時、鶉を除く、そこにいた全て者の様子が、おかしくなった。
皆、目に光を宿していなかった。
つばめ達は、辛うじて意識があり、頭を抱えている。
そして、その講堂では、能力者以外の者達が、床に倒れていった。
ドレミファソラシド。
また音が鳴ると、その一般者達は次々と講堂の出口へ向かい、そこには、能力者達だけが残ったのである。
そして、舞台には、まだ1人の一般者が残っていた。
「……み、みーちゃん……?」
純白の彼女・水姫の目は光を失っており、手には……ギラリと光るナイフを持っていた。
そして、彼女は人間とは思えない速さで、鶉めがけてナイフを振りかざす。
「う……鶉ぁ!!」
つばめが叫んだその瞬間、一つの影が、水姫の前に立ちはだった。
キンッ。
金属と金属が擦れ合う音。
「……危機……一髪……」
「優兄!」
「ここは俺の出番だろ? ……水姫…お前の動き、素人じゃなかったぜ……!」
ウェディングドレスで動きにくいにもかかわらず、水姫は優夜にかなり応戦していた。
そして、高く飛んだ方思うと、一回転し、自分を操っている主の元へと戻った。
その者は、スーツを着こなすほどの長身な若者。
「初めまして、翼在る者の皆さん。私の名は、雉倉一と申します、是非お見知りおきを。本日は、手荒なマネを致してしまい、申し訳ございません」
深々と挨拶する一。
「私は、皆様でおっしゃるところの、翼無き者です」
「翼無き者……」
「つばめちゃん、それって、未鶴さん達と同じ……?」
「……あ、あぁ……奴の能力は……かなり厄介だ……」
それを聞くと、一は鶉へと目を向けた。
「私の能力は、『不協和音』。
聴覚とは、五感の中で一番敏感な感覚器官ですからね、人間は視覚より聴覚で物事を判断する事が多い、容易に操れるんですよ。
主様は、一般者は傷つけてはいけない、と仰いますから……このお嬢さんは、私の能力以外では止められません」
水姫の首に手をかけ、うっすらと一は笑う。
「さて、聖なる大樹のお嬢さん……貴方、すべき事が何か、ご理解いただけるでしょうか…………?」
りっくん 天才とは、1%のひらめきと99%の努力……
そして残りの10%は……
野澤 残ってないすっよ
りっくん ……果汁だ