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おとなりさん


地球の人間は、ついに自分たち以外の知的生命体の存在を発見した。

しかし、それは星の彼方のどこぞの星に、ではない。

その存在たちがいるところをもっとも的確に表すならば、異世界という言葉がふさわしい。


ある日、空に裂け目ができた。

世界のあらゆるところに。

そよ裂け目に調査隊が乗り込む。

調査隊は全て無事に帰還した。

裂け目の先には地球と同様の世界があり、大気も同じ、人間と同じような姿かたちの生き物がいた。


地球の人間の多くは、友好関係を結ぶべきと主張した。

一部の人間は警戒すべきと主張した。

議論が平行線をたどっていたある日のことである。

亀裂から、巨大な手が出た。

手は亀裂を広げ、足から地球におじゃました。

この時点で、足の下敷きになり8人の地球人が亡くなった。

およそ200mの巨体である。

それはゆっくりと歩き出す。

平均して一歩毎に3人亡くなる。

重軽傷者を含めれば、8人程度に被害が及んでいる。


80歩ほど進んだところで、巨体の前に、同じぐらいの大きさのロボットが立ちはだかる。

ロボットは、剣を取り出し、瞬く間に巨体を両断したのである。


地球人にヒーローが生まれた瞬間である。





ある日空に穴が開いた。

どうしたものかと、話していると、穴からたくさんのものが入ってきた。


人々は、その得たいのしれない何かに恐怖した。

このままでは侵略されると考えた人々はその世界で唯一穴に届く大きさの人間に、穴の中へ行って、話してきてくれと頼んだ。


心優しいその大きな人間は、ひょいと穴に手をいれて、足を入れ、穴の中に入った。

人々は彼に期待した。



2日後、穴からたくさんのものが入ってきた。

それは空を覆った。

それから落とされる物は次々と人間たちの命を奪った。


やはり侵略されるのか、と恐怖した人間は、星に住む様々な巨大な生き物と交渉し、協力をあおいだ。

人間たちは、様々な生き物と共に穴の中に入っていった。




巨大ロボットの正体は、侵略に対抗するための古代兵器であった。

選ばれしパイロットは、地球を守るために、日々奮闘していた。

ドラゴン型の怪物や猛獣のような存在とも闘った。


ヒーローとして、使命に燃えていた。

来る日も来る日もロボットは闘った。

傷つきながらも、苦しみながらも、友を失いながらも、平和のために闘った。





やがてロボットは敵の本拠地にむかった。

そこではじめて、パイロットたちは、闘う必要があるとに気がついた。


決戦前夜、パイロットたちは準備を整えた。

死んだときのための準備である。


ヒーローたちは裂け目の中に入り込むや否や、装備をフルに生かして、徹底的に悪を倒した。


地球に戻ったロボットは英雄として崇められた。






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