第6話 あいつの手紙と鍛冶師ギルド
「では、こちらの部屋ですぅ、どうぞごゆっくり〜」
エレーナさんが出ていった途端、膝から力が抜けて崩れ落ちてしまった
いやいや、何あの人怖すぎでしょ
え?鑑定ってバレるの?見たことバレるん?あいつでもバレなかったのに……
「ちょっと、シュウ?いきなりどうしたの?さっきから変よ?疲れたならベッドで休みなさいよ」
「あぁ、いやそういう訳じゃないんだ。ただちょっと命の危険を・・・」
「はぁ?まだ街に着いたばかりなのに何いってるのよ」
「・・・まぁいいや、それで今後の予定なんだけどさ」
「確か冒険者登録をするんだったっけ?」
「そう、まずそれが1つなんだけど・・・」
「まだ他にあるの?」
「うん、あいつに渡された物を鍛冶師ギルドに届けに行くんだ、なんでも知り合いがいるとか」
「へぇ、創造者さんね、あったことはないけどなんか変わった人らしいってことは知ってるわ。」
「かなりの変人だよ。この世界に慣れるために少し一緒に生活したんだけど、家事はできないし、急に出かけて2週間帰ってこないし、修業とか言ってモンスターの住処に置いてかれるし」
「ずいぶんと、めちゃくちゃな人なのね……まぁ、それはまた今度聞くとして、まぁとりあえず、お昼時だし隣の食堂でご飯食べてから行きましょう」
「そうしようか、楽しみだなぁ。なんでもスライム料理ってのがこの街での名物らしいよ」
「何そのゲテモノ感満載のやつ……」
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隣の食堂でお昼を食べたあと俺たちはとりあえず鍛冶師ギルドに向かうことにした
噂のスライム料理は………
まぁ不味くはなかった
「うぇ、まだ口の中がネチョネチョしてるわ」
「うーん、ゼリーみたいなものかと思ったらほんとにスライムだったなぁ。でもあれ味はまぁまぁだったよね」
「味だけは良かったけどあの食感は私は嫌いだわ、もう食べたくない」
「ははは、お、あれが鍛冶師ギルドみたいだよ」
街の大通りを歩いて少しすると3階建ての大きな建物が見えた。看板にはふたつのハンマーがクロスした形になっているから多分ここだろう。
大きな扉を開けて中に入るとドワーフと呼ばれる種族らしき人がチラホラといた。けど驚いたのは建物の真ん中辺りにある大きな銅像だった
「あれ、多分あいつの銅像だよな。だからあいつあんなにここに来たくなかったのか」
「へぇーずいぶんと綺麗な人なのね。背も高いしスタイルもいいわ」
「いや、随分美化されてるよ。本物はもっとちんちくりん。まぁとりあえず目的を果たそっか」
とりあえず近くの受付に行き、ギルドマスターに会うために取り次いでもらうことにした
「ようこそ鍛冶師ギルドへ、鍛冶師の紹介や登録でしょうか?」
「いやここのギルドマスターに会いたいんだけど」
「ギルドマスターに?失礼ですが面識や紹介状などはありますか?」
「あ〜、この手紙じゃだめ?」
「……これは少々お待ちください」
少し慌てた様子で受付の人は奥に消えていった
あけましておめでとうございます
今年は色々落ち着くと思うのでそしたらバンバン話を投稿していきたいと思います