始まり
おいおいと、怜央は思った。これはやばいぞ、我が軍が押されているのである。
上を見ると、また一機我が軍の戦闘機が落とされたのを見た。
もう、居ても立ってもいられなくなり、副隊長である、山本を呼び、「俺は本部に行ってくる。」と言い、
反論をいわせる間も与えず、足早に本部に行った。
「なんだ、お前」第17部隊の隊長兼この先陣の隊長である吉永が言う。
「少し意見があります。」吉永に向けて挑戦的な目を向けながら言う。
「ちょっと待てよ。一ノ瀬。」直属の上司である三好が焦った様子で宥める。
「おお、これが噂の一ノ瀬か。なかなか面白い面構えをしておるな。少し話を聞いてやろう」
「では、お言葉に甘えさせてもらいます。僕に指揮をとらせてください。」単刀直入に言う。
「つまり、私たちの指揮がだめだという事か?」
「では成功しているというのですか?」すると、タイミング良く、三好中隊10班、敗走。との情報が回ってくる。
「責任は全部俺がとります。失うものはもう何もありませんから。」吉永たちが最も気にしているであろう事を言う。
「ホントだな」
「男に二言はありません。」
「よし、やれ。」