円花の手紙
ようせいつかいのおじさんへ。
ようせいつかいさん、お礼がしたくてこの手紙を書きました。
なんどかお礼を言ったけど、この気持ちを残しておきたいので、手紙にします。
それに、お医者さんが『書けるうちに書いておきなさい』っていったから。
本当は、もっとお礼のきもちを集めてから、書こうと思ったんだけどなぁ。
クマさんを作ってくれてありがとう。
クマさんと遊べて、とても楽しかったです。
大きなクマさんもありがとう。
大きなクマさんが見ているものを、私にも見えるようにしてくれて、うれしかったです。
ベッドから起きれなくなっても、クマさんが歩いて行けたから、びょういんの中をあちこち見れました。
私のために泣いてくれて、ありがとう。
「医者じゃないから、なにもできなくてごめん」なんて言わないでください。
おじさんは、私にたくさんのえがおと、しあわせをくれました。
たぶん、もうすぐ私はいなくなっちゃうけど、もう泣いたりしないでね。
蒼井お兄ちゃんにもそう言ってあげてください。
私のためにおじさんや蒼井お兄ちゃんが泣くのはイヤだから。
さいごに、おねがいがあります。
大きなクマさんみたいに、私そっくりのお人形とか作れないかなぁ。
そうしたら、おじさんもお兄ちゃんもさびしくないよね。
つらい時にはげましてあげられるよね。
きっと私ができなかった事もできるよね。
外を歩いたり、おともだちと、うたったりできるよね。
ホントは大人になれたら、おじさんや蒼井お兄ちゃんとデートとか、してみたかったです。
でも、もう私は大人になれないので、ほかの人を助けてあげてください。
幸せにしてあげて下さい。
ずっと、おじさんのことが大好きです。
しののめまどか




