表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

77/81

夜の公園、恋のステップ(黒田恵美)

女性ハンバーガーショップ店員:恵美の恋愛模様

 黒田恵美は愛知県東浦町のハンバーガーショップで働いている。


 仕事を終えた夜、恵美は週に二度、数人分の商品と一緒に職場を出て夜の於大公園へ向かう。仕事で疲れて重くなった足も、この瞬間は不思議と軽く感じられる。


 ――ブレイクダンス。恵美の大切な趣味だ。


 練習前、仲間たちからメッセージで注文を受け、代金を立て替えて店でまとめて購入するのが、いつもの流れだった。


「あ、ご飯きたー!」


 於大公園の練習場所に恵美が現れると、誰かが必ずそう言う。冗談交じりのその言葉に、恵美は笑って手を振る。自分がここにいる意味が、少しだけ形になった気がして、嫌いじゃなかった。


 夜の於大公園は、昼間の賑やかさが嘘のように静かだ。街灯の下、スピーカーから流れる音楽に合わせて、恵美は身体を動かす。好きで、好きで仕方がない。でも、サークルの中では上手いわけじゃない。むしろ、技術だけを比べれば、恵美は下の方だった。


「……もう一回」


 息を整え、ステップを踏み直す。少し前まで、できなかった動き。失敗ばかりしていた回転。今日は、少しだけ形になっていた。自分の成長が嬉しい。満足そうに汗を拭いていると……


「恵美、今の良かったよ」


 声をかけてきたのは足立だった。同じサークルに所属する男性で、会社員。年上で、落ち着いていて、誰よりもダンスに真剣な人。


「本当ですか?」

「うん。ちゃんと“踊ってる”って感じがする」


 その一言で、胸の奥が熱くなる。


 恵美がダンスを続けてきた理由。その大きな一つが、足立だった。恵美が密かに想いを寄せる相手だ。足立がいる中でダンスに打ち込む時間が好きだった。


 そんな日々の中で、街のイベントでダンスを披露する話が持ち上がった。


 チームでの出演。人前で踊る。


 嬉しさよりも、先に不安が来た。自分が足を引っ張るんじゃないか。下手だと思われるんじゃないか。それでも恵美は、逃げなかった。


(足立君に、認めてもらえたら……)


 そんな気持ちが、背中を押した。


 練習はきつかった。仕事終わりの身体は重く、失敗しては落ち込んだ。それでも、於大公園に立つ足は止まらなかった。気づけば、足立と二人で居残り練習をすることも増えていた。


「焦らなくていい」

「でも……」

「恵美は、ちゃんと前に進んでるよ。努力してることも知ってるし」

「足立君……ありがとう」


 その言葉が、どれほど支えになったか。その一言がまた恵美の足を動かす。真剣な練習も足立の隣なら辛くはなかった。


(頑張ろう! チームの皆のために……足立君のために……そして、自分の為に!)


 ――イベント当日。


 緊張で手が震えたけれど、音楽が流れた瞬間、身体は自然と動いた。


 成功だった。


 大きな拍手。仲間たちの笑顔。


 ダンスが終わったあと、足立から「恵美、今までで一番良かったよ」と言われたことで全ての努力が報われた気がした。


 その夜。イベントの余韻が残る中、恵美たちはいつもの於大公園で、仕上がったダンスの動画を撮影していた。


「この振りはこれで一区切りだね」


 カメラを止めた後、恵美は足立と飲み物を買いに自販機へ向かった。二人きりになる。夜風が、少し冷たい。恵美は決意を込めて口を開く。


「……足立君」


 恵美は、深く息を吸った。


「私、ずっと……足立君のこと、好きでした」


 言葉は、震えなかった。練習の日々が、恵美を少し強くしていた。


「一生懸命やって、認めてもらえたら……告白しようって、ずっと決めてたんです」


 足立は、すぐには答えなかった。少し困ったように視線を逸らし、それから真剣な顔で恵美を見る。


「……恵美、正直に言っていい?」

「うん」

「今、職場に……気になってる人がいる」


 胸が、きゅっと縮む。


「すぐに答えを出すのは、無責任だと思う。ちゃんと考えて、改めて返事させてほしい」


 恵美は、小さく頷いた。


「分かった。ちゃんと……考えてくれてありがとう」


 それだけ言うのが、精一杯だった。


 ――数日後。


 スマートフォンに、足立からのメッセージが届く。


『考えたけど……ごめん。恵美の気持ちには応えられない』


 短い文章。それでも、誠実さは伝わってきた。恵美は、画面を見つめたまま動けなくなる。涙が溢れ、止まらなかった。


(……そっか)


 でも、不思議と後悔はなかった。


 足立に恋をして、ダンスに本気になって、逃げずに頑張れた時間。それは確かに、自分の中に残っている。


 ――その夜、於大公園。


 恵美は一人、音楽を流した。誰に見せるわけでもない。ただ、自分のために踊る。失恋は痛い。でも、ダンスは消えなかった。足立がいたから、ここまで来られた。その事実も、否定したくなかった。


「……ありがとう」


 誰に向けた言葉かは、分からない。恵美は、涙を拭い、もう一度ステップを踏んだ。恋は終わった。それでも、好きなものと一緒に、恵美は前を向いていた。

名前:黒田恵美くろだえみ

職業:ハンバーガーショップ店員

好きな事:ブレイクダンス

年齢:24

身長:153㎝(5'0")

体重:53㎏(117lb)

誕生日:3月17日

星座:魚座

血液型:AB型


このサイトでは可愛い女性キャラクター(AIで生成)のイラスト・動画・エピソードを紹介しています。是非、あなたの「推し」を見つけてください!


・彼女のイラスト配信動画はコチラ↓

https://www.youtube.com/shorts/guiwkVDYjuM


・彼女のイラストデータをこちら↓のサイト(SUZURI)で配信しています。携帯電話の壁紙等にご利用ください☆

https://suzuri.jp/teruru4040/digital_products/71584

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ