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図書室の外へ、恋のはじまりへ(西田美波)

女子高校生:美波の恋愛模様

 西田美波は、高校二年生の一学期を迎えていた。


 新しいクラス、新しい座席表。けれど彼女の日常は、ほとんど変わらない。放課後になれば、まっすぐ校舎の奥にある図書室へ向かう。それが、美波にとって一番落ち着ける場所だった。


 図書室は静かだ。本のページをめくる音と、鉛筆の先が紙をなぞる音だけが響く。その空気が、美波は好きだった。人と話すのは少し苦手だけれど、コンピュータと向き合っている時間は安心できる。ノートパソコンを開き、プログラムを組む。画面の中の世界は、自分の手で少しずつ形になっていく。


 その日、いつもの席に座ろうとして、美波は一瞬足を止めた。窓際の席に、見慣れた横顔があった。


 ――同じクラスの男子、打田。


 一年生のときは運動部に入っていたはずだが、二年になってから部活の話を聞かなくなった。教室ではあまり目立たず、どこかぼんやりした印象のある男子だった。


(……今日もいる)


 いつからだろう。図書室に通う理由が、少しだけ変わったのは。最初は視界に入るだけの存在だったのに、今では扉を開けた瞬間、無意識に彼の姿を探してしまう。


 その事実に、胸が小さく弾む。


「こんにちは」


 何かきっかけがあったわけではない。クラスメイト、同じ図書室で過ごしている。それだけだ。でも、いつの間にか声をかけられるようになった。


「打田くん……こんにちは」


 それだけのやり取りなのに、心が少し温かくなる。打田はなんとなく本を読んでいるようで、時々、まったく違うページを眺めている。何かを考えているような、いないような、ぼんやりした横顔。


「それ、プログラム?」


 ある日、彼はそう言って美波の画面を覗いた。


「うん……簡単なやつだけど」

「前より、増えてない?」

「……少し」


 自分でも驚くほど、言葉が自然に出た。


「打田くんが見てくれる時があるから……説明用に、少し整理してて」


 言ってから、胸がきゅっと締めつけられた。


(あっ、私……何を言ってるんだろう)


 彼は少し目を丸くして、それから照れたように笑った。


「俺のため?」

「……ちが、ちがう。そういうわけじゃ……」


 慌てて視線を戻す。キーボードを打つ指が、少し震えていた。


(……私のばか)


 でも、打田は否定しなかった。


「……そっか、嬉しい。ありがと」


 その一言で、胸の奥が静かに熱を帯びた。それからの日々は、不思議と穏やかだった。二人で並んで机に向かい、それぞれ違うことをしているのに、空気は共有されている。沈黙が気まずくない相手がいることを、美波は初めて知った。


(打田くんの隣は……何だか落ち着く)


 帰り道は、校門まで一緒に歩くようになった。打田は時々、自分のことを話した。


「部活、辞めてからさ……何していいか分かんなくて」

「……今は?」

「図書室にいると、少し楽なんだ」


 美波は、その言葉を大切に胸にしまった。


(……私も、同じだよ)


 けれど、ある日ふと気づく。打田の姿が見えない日があると、落ち着かない。会話が短いと、少し寂しい。帰り道、一人になると、彼の声を思い出してしまう。


(……これって)


 その答えを、心はもう知っていた。でも、怖かった。もしこの関係が壊れたら。図書室で並ぶ時間がなくなったら。


(……でも)


 美波は、自分のノートパソコンを見つめた。少しずつコードを書き足してきたように、気持ちも積み重なってきた。


 ――ある日の放課後。


 夕日が窓から差し込み、図書室をオレンジ色に染めていた。


「打田くん」


 呼びかける声が、思ったよりも小さく震えた。


「ん?」


 打田が顔を上げる。美波は、手のひらをぎゅっと握りしめた。


(今、言わなきゃ)


「……あの」

「うん」


 逃げ道を作らないように、彼は黙って待ってくれる。


「今度の休み……」


 一瞬、息が詰まった。


「学校の外でも……一緒に過ごしてもらいないかな?」


 言い終えた瞬間、心臓が大きく跳ねた。視線を上げられず、机の端を見つめる。


 沈黙。心臓の鼓動が痛い。自分の心臓じゃないみたいに。


(……やっぱり、急すぎた?)


 そんな不安が胸を埋め尽くした、その時。


「……いいの?」


 打田の声は、少し驚いたようで、でも柔らかかった。


「え……」

「俺と……?」


 美波は、ゆっくりうなずいた。


「……うん。ららぽーととか、どう?」


 打田は一瞬、言葉を失ったように黙り込んだ後、照れたように笑った。


「……嬉しい」

「え?」

「俺も、もっと……西田のこと知りたい」


 その言葉に、胸の奥で何かがほどけた。


「じゃあ……決まりだな」


 打田の声は、どこか弾んでいた。図書室を出ると、夕暮れの空が広がっていた。並んで歩く距離は、いつもより少し近い。


(……次は)


 次は、ちゃんと伝えよう。好きだという気持ちを。


 美波は、胸の奥で静かに決意した。


 図書室の外へ。そして、恋の始まりへ。

- キャラクター プロフィール -

名前:西田美波にしだみなみ

職業:高校生

好きな事:コンピュータ

年齢:16

身長:158㎝(5'2")

体重:46㎏(101lb)

誕生日:8月27日

星座:乙女座

血液型:B型


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