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甘い失敗、シュークリームで始まる約束(橋本美咲)

女性会社員:美咲の恋愛模様

 橋本美咲は、物流部に配属されて二年目の会社員だ。伝票を確認しながらデータ入力と赤ペンを走らせる日々。


 その日の午後も、トラックの配送手配を確認していたつもりだった。だが一つの数字を打ち間違え、トラック便が二時間ずれてしまった。


「は、橋本さん! このままだと倉庫の出荷が間に合わない!」


 慌てて声を上げた先輩社員の顔を見た瞬間、美咲は血の気が引いた。


(ええっ!? 私…配送手配、間違えた!?)


 頭が真っ白になって動けない。——でも何とかしなければ。配送を修正する為に電話を取ろうとするが手の指が震えてしまう。そんなとき、隣の部署から背の高い男性が歩いてきた。


「橋本さん、落ち着いて。今は手が空いているから俺が対応するよ。ドライバーに直接連絡して、ルートを組み直せばまだ間に合う」


 落ち着いた低い声。その人は船木翔太、二歳年上の先輩だった。普段は関わりが少ないが、社内で頼りにされている人だと噂には聞いている。


「船木さん、す、すみません……!」

「大丈夫。次から気をつければいいよ。現状の手配書を見せて」

「はい、これです……すみません」

「うん、大丈夫」


 美咲の肩に軽くぽんっと手を乗せ、わずかに笑って見せるその顔に、胸が高鳴った。ミスをした恥ずかしさと、救われた安堵感とが入り混じって、美咲はただ小さく頭を下げるしかなかった。


 翌日。どうしてもお礼が言いたくて、美咲は休憩室で船木を捕まえた。


「船木さん、昨日は本当にありがとうございました! なにか、お礼させてください!」


 すると船木は首を振る。


「いや、いいよ。仕事だし、俺も慣れてるから。それに、俺もミスをした時は色んな人に助けられてきたしね。そうやってみんな成長していくんだよ。勿論、俺もだけどね」


 爽やかな笑顔を見せる船木だが、美咲はそれでも引き下がれない。胸の奥のざわつきが、美咲を突き動かした。


「そ、それでも! どうしてもお礼したいんです!」


 思わず声が大きくなり、休憩室にいた他の社員がちらりとこちらを見る。顔が熱くなった。

船木は少しだけ考えてから、窓の外を指さした。


「……じゃあ、そこまで言うなら。あそこのコンビニに売ってるシュークリーム。俺、あれが好きなんだ。リクエストしても良い?」

「えっ、シュークリーム?」

「うん。甘いもの、結構好きでさ」


 意外な一面に、美咲は思わず目を丸くする。頼れる先輩が甘党なんて、なんだか可愛い。


「わ、分かりました! 今すぐ買ってきます!」


 事務所を勢いよく飛び出した美咲は、潮の匂いを含んだ風が吹き抜ける愛知県飛島村の道を、小走りで駆けてゆく。汗をかきながらシュークリームと缶コーヒーを買い、笑顔で差し出すと、船木は少し驚いた顔をして受け取った。


「早っ!て言うか、ほんとに行ったの?……何か、逆にごめんね。こんなに走らせちゃって。でも、ありがとう」

「どうぞ!」


 船木はシュークリームの袋を開けて嬉しそうに口に運んだ。


「……うん。やっぱり美味いな」


 頬をほころばせて食べる船木。その姿を見て、美咲の胸の鼓動はますます速くなっていった。


 数日後。美咲は自分の得意なお菓子作りを活かそうと決意した。作り慣れているシュークリームだが、今回は助けてくれた船木の為に特別なものを作りたい。船木の顔を思い浮かべて味を調整しながら何度もクリームを炊き、ついに納得のいくシュークリームが完成した。


(船木さん、喜んでくれるかな)


 次の日の休憩時間、美咲は一生懸命に作ったシュークリームが入った箱を、船木の机にそっと置いた。


「船木さん、これ……良かったら食べてください」

「えっ、もしかして橋本さんの手作り?」

「は、はい……シュークリームです」


 緊張で声が震える。船木は箱を開け、ひと口かじった。次の瞬間、目を大きく見開く。


「……うまい。生地がサクサクで香ばしい! それにクリームの甘さも丁度良くて俺の好みだよ。こんなシュークリーム、初めて食べたかも」


 その言葉に、美咲の頬は一気に熱を帯びた。


「よ、良かったです……!」


 船木は少し笑って、柔らかい声で言う。


「橋本さんって、すごいね。こんなに美味しいシュークリームを作れるなんて」

「お菓子作り、趣味なんです。休日はよく焼いてて……」


「なるほど。甘いもの好きの俺には、たまらない趣味だな」

「あの、船木さんが好きなお菓子があれば何でも作るので、いつでも言ってください!」

「ええっ? 本当に良いの!? またリクエストしちゃうよ?」


 勢いで言ってしまった。そして、言ってしまった後で、しまった……と後悔して顔が赤くなった。でも、彼の茶化すような言葉に、美咲は笑い、心の距離が一気に近づいた気がした。


 やがて二人は、お菓子やスイーツの話で盛り上がるようになった。そしてある日、船木がふいに言った。


「名古屋のホテルで、スイーツビュッフェをやってるでしょ。男一人だとなかなか入りづらくてさ。今度、一緒に行ってもらえない?」


(えっ……それって……)


 胸がどきんと跳ねる。頬が熱くなるのを感じながらも、美咲は笑顔で頷いた。


「行きたいです! 船木さんと一緒なら、絶対楽しいです!」

「いやっ、そのリアクションは流石に俺もちょっと照れるけどっ」


 船木はバツが悪そうにに目を細め、優しく頷く。その笑顔に、美咲の心はふわりと浮かんだ。


 偶然のミスは、思いがけない幸せを運んでくれた。名古屋でのスイーツデートは、その幸せをもっと大きく育てる始まりになるに違いない。

- キャラクター プロフィール -

名前:橋本美咲はしもとみさき

職業:会社員(物流部)

好きな事:菓子作り

年齢:24

身長:153㎝(5'0")

体重:53㎏(117lb)

誕生日:4月19日

星座:牡羊座

血液型:AB型


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