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■2024年11月10日
幼馴染みのn子に勝ちたかった。だから勉強を頑張り、東京へ進学、一流企業へ入社、今や出世コース。
やっと私が勝ち組になれた。胸を張っての帰郷。n子は結婚し、貧乏子沢山ながらも幸せそうにして。私を
「凄いよ!」
と褒め、悔しそうにしない。
途端、何のために勝ちたかったか。見失う私がいた。
お題・勝ちたかった意味
■2024年11月10日
魔王の居城は船でも近づけない、絶海の孤島。近づくには巨鳥の背に乗らなければならない。ゆえに勇者とは巨鳥を友とする者である。
「なんで巨鳥と勇者が関係あるのかと思ったが……恐い恐い恐い!」
鳥に乗り空を飛ぶのは恐いもの。ゆえに魔王を倒せるのは、勇気ある者と呼ばれるようになった。
お題・空を行く勇者
■2024年11月11日
付き合いで講演会を聞くことになった。題名はオーバー・ザ・苦難。苦難を越えろ。
いわく、私は多くの苦難を乗り越えてきた。高校受験で勉強頑張った。バイトもした。今は無職で親の目線が痛い。
講演会が終わってから、友人と感想を言い合う。
「あれを苦難というには、オーバーじゃないかな」
お題・オーバー苦難
■2024年11月11日
キューピットの矢に当たると人は恋をしてしまう。だけどキューピットは弓が下手。どこに当たるか分からない。
「と言うけどね、こちとら神話の時代から天使やってるのに下手なわけないだろ」
「じゃあ、どうして」
「恋が思い通りに命中するなんて、思わない方がいいのさ」
お題・キューピットの矢は
■2024年11月11日
n代は噂好きだ。会社はもうじき潰れる。アンタの男は浮気してるよ。あいつが悪口を言ってた。
どれも根拠のない嘘だと知ってるから、私は聞き流す。こうして聞いているのも、私が最後だろう。他の人はとっくにn代に呆れて、縁を切った。
私はこっそり教えてあげる。
「アンタ、嫌われてるって噂よ」
お題・破綻の噂
■2024年11月11日
上京してからというもの、会社と下宿を行き来するだけ。仕事以外の会話をしたことがない。田舎にいた頃は人間関係が鬱陶しかったけど、連帯感があったよな。
思い切って同僚に聞いてみた。
「寂しくないですか」
「全く。ここでは誰もが孤独だからね。孤独でないと、皆と一緒になれないのさ」
お題・孤独な群衆
■2024年11月12日
「朝テロで~す」
と称して番組の企画で、いわゆる寝起きドッキリをやっていた。アポなしで。
ところがある日のドッキリで、相手が驚きすぎ心臓発作。救急車を呼ぶ騒ぎとなった。
企画を立てたプロデューサーである僕は責任を問われ、現在訴訟中。毎朝、電話の鳴る音に恐怖している。
お題・朝テロ
■2024年11月12日
このダンジョンの宝箱は、ごく稀な確率で高価な宝石が出る。そう聞き何年も頑張ったが、全く出ない。ところが突然、神様が現れ願いを叶えてくれるという。
「宝箱から宝石が出るようにしてくれ!」
願いは叶えられる。
全世界全ての宝箱から、宝石がドロップするようになった。今じゃゴミ同然さ。
お題・ドロップの確率
■2024年11月12日
時計が故障した。なぜか右回りになってしまう。けど、これはこれで面白いかも。
この時計通りなら、朝の後は昼が来て、夜になり。太陽は東から昇って西へ沈み。赤ん坊は年寄りにならないといけない。
私たちの常識とは逆回りの、奇妙な世界になってしまう。
お題・逆に進む時
■2024年11月12日
n山さんは夫の親友だ。よくうちに遊びに来ている。だが流れで彼と一夜を共にしてしまった。そして夫は浮気現場の写真を手にしている。
「君は僕を一番愛してるといったのにね」
ごめんなさい! 謝ろうとした瞬間、夫はn山さんの胸に飛び込んだ。
「浮気してごめん」
浮気って、そっちかよ。
お題・浮気謝罪




