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■2024年10月19日
幼い頃に住んでいた団地にはブランコがあり、よく友達と遊んでいた。ここも造成地で、元は山の斜面だったという。
大人になり団地の場所に来てみたら、取り壊され何もなくなっていた。草ぼうぼうの荒れ地。でも住宅地の予定があるという。
ここは自然と人里、まるでブランコのように揺れる場所だ。
お題・ブランコのある場所
■2024年10月19日
全国大会。優勝候補なんて言われながら、初戦敗退。何も言われなくても、周囲の目が痛い。
けど観戦だけはしてたら、私を負かした奴が決勝まで残る。私は精一杯応援した。結果、アイツが優勝。私は歓声を上げる。
ほら、私が負けたのは、アイツが強いからなのよ? ああ、面子が保てて、ホッとした。
お題・ライバルへの応援
■2024年10月19日
宇宙に充満するという物質エーテル。宇宙が膨張するということは、どこかで新たに生産されているということだ。
あれね、うちで作ってるの。宇宙開闢から、俺でn代目。
けどもう、こんな古い商売。息子は跡を継ぎたくないといっている。俺も年だし。だから来年から、宇宙は縮小していくだろうね。
お題・エーテル代々
■2024年10月19日
我が子の暗殺を防ぐため。先に兄王子たちを殺した。企みに気付いた后も殺し、愛妾でしかない私が后となった。
かくして我が子が正式に王位継承者と選ばれた。これで大丈夫。うちの子はとても賢いのよ。王になっても問題ないわ。
その証拠に、この子は私を恐怖の目で見だした。何もかも気付いてる。
お題・鬼母
■2024年10月20日
秘伝を持つ刀鍛冶がいた。そこへ隣国から忍びの者がやって来る。報酬ははずむ。うちに来ないかと言われ、二つ返事。脱藩することに。
当然、追っ手が放たれるが、協力者がいる。川に筏を用意したと手際が良い。
「さすが忍びよのう」
「刀鍛冶は刀を打つのが仕事。わしらは手を打つのが仕事よ」
お題・逃げる刀鍛冶
■2024年10月20日
蜘蛛が音楽に憧れるようになった。とりあえず巣にひっかかった木の枝を、蜘蛛の糸に擦ってみると音が出た。これはまるでバイオリン。
蜘蛛は喜んだ。しかし、まだ足りない。そこへ巣に捕らえられた蝶や羽虫が目についた。彼らの悲鳴はまるで歌。断末魔を伴奏に、蜘蛛は思う存分の演奏会を楽しんだ。
お題・蜘蛛の巣はまるで楽譜
■2024年10月20日
祖父さんは都一の仕立屋だ。鋼の剣も通さない、ドラゴンの皮すら加工する。その技は一子相伝で誰も知らない。
遂に俺も跡継ぎとして、その技を教えてもらえることとなった。と祖父さんが出したのは立派な剣。
「儂らの御先祖様が勇者でな。血を継ぐ者しか使えないのよ」
そりゃ一子相伝になる。
お題・ドラゴンも仕立てます
■2024年10月21日
どうも景気の悪い昨今。期待感をレンタルする商売を始めた。明るくなる人々の顔。
だが人間、味を占めた期待を忘れられなくなるもの。期待感は借りパクされるようになった。返すように頼んでも、逆に非道呼ばわりされ、殴られる始末。
こんな商売するんじゃなかった。返ってきたのは失望感だけだよ。
お題・レンタル期待屋
■2024年10月21日
遂に完璧な男を捕まえた。顔、年収、気配り、どれも高レベル。ああ、周囲の有象無象どもから向けられる羨望の眼差しが心地良い。
だけど彼は完璧過ぎた。家事も全てやってくれる。私にやれることは何もない。まるで置き人形。
その扱いに耐えきれず、彼の元から逃げ出した。私は不完全過ぎたのだ。
お題・理想の地獄
■2024年10月21日
ある哲学者が唱えた。将来的に民族は融和、宗教は科学に取って代わる。だからイデオロギーというのは終焉するのだ。
その予言に人々は答える。人の気持ちはそんな単純じゃないんだよ。そんなことも分からないのか。
すると哲学者はキレて、こう主張した。
「うるさい。こんなの世界、終焉しちまえ」
お題・イデオロギーの終焉




