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■2024年9月21日
近未来。すげえメッセージアプリがシェアを独占した。しかし
「我が社のアプリがバグを起こして動きません」
「原因も分からないのか」
「こうなったら、アプリが出来たからと社から追放した天才プログラマーの彼を呼び戻すしか」
「仕方ない。戻るようメッセージを送れ」
「そのアプリが動きません」
お題・メッセージ難民
■2024年9月21日
文部省の教育改革で先生たちは大忙しだ。
「またカリキュラムの見直しですか?」
「今年に入ってもバージョン8よ」
「うわあ大変だ」
「そろそろ、あなたも新米教師じゃないのだから、カリキュラム変更も覚えないとね」
「まだ無理ですよ」
「大丈夫、バージョン変更のやり方カリキュラムがあるから」
お題・カリキュラムのバージョン
■2024年9月21日
精霊は呪文の通りに動く。そして呪文を作ることを「術式を編む」と呼ぶ。
魔法学園である教師が膨大な術式を編んでいた。研究室は紙片でいっぱいだ。
「どんな術式を編んでるんです?」
「もうじき冬で彼にセーターを編んであげたくて。私、手先が不器用だから」
「セーターを編む術式を編んでると」
お題・術式を編む
■2024年9月22日
「消しゴムを航空機の素材に?」
「はい、閃いたのです。もう間違いなし。実験とかしなくていいです。さっそく商品化しましょう!」
「とか言ってる人がいましたね」
「ああ消しゴム飛行機の計画なら、普通に白紙撤回されたぞ。消しゴムだけに」
お題・消しゴム飛行機
■2024年9月22日
回復魔法の使い手となるにも練習が必要だ。バイトとして練習台になっているが、今は後悔している。
「魔法成功です」
「痛たたた!」
こいつ下手だな。
翌日。またこいつの練習に付き合わないといけない。
「今度こそ回復魔法を初めて成功させてみせますよ!」
こいつの初成功は、何回復活するんだ。
お題・初めての回復魔法
■2024年9月22日
「どうですか、景気の具合は」
「恥ずかしながら資金繰りが苦しく自転車操業で」
「ガハハ、ウチなんて、まるでカヌーですわ。川の流れに乗ってスイスイと!」
「といってたn社さん、経営が転覆したらしいね。カヌーのように」
お題・カヌー経営
■2024年9月22日
「アンタが大統領をヤッたという伝説の暗殺者か!? あなたに依頼が」
「断る」
「どうして、私はあなたに憧れて」
「その伝説な。マンションから植木鉢を落としたら大統領の頭に当たっただけなんだ。俺は暗殺者でも何でもない!」
「で、伝説が台無しに。よし、この話は闇に葬ろう」
お題・伝説の暗殺者
■2024年9月22日
その山には恐るべき竜が棲む。討伐しようとした王の軍を焼き尽くし、神々とも戦った。恐るべき竜が孤独なまま棲んでいる。
竜は恐れていた。自分を傷つけようとする全てを。だから王の軍を皆殺しにした。神々も襲った。臆病な竜は今も山の中で孤独なまま、世界の全てを恐れている。
お題・恐るべき竜
■2024年9月23日
「このエッチ!」
「お前ら何ケンカしてるんだよ。セクハラか?」
「いえね鉛筆の硬さで言い争いになってるんですよ。こいつがBこそ至上と言い出して」
「そんなの人それぞれに決まってるだろ。何なら書き比べすればいい」
「確かに」
「けど書き比べの記録はどう取る? 私はBでやる」
「Hだろ!」
お題・鉛筆のケンカ
■2024年9月23日
家を出ると昨日までの雨が嘘のように晴れていた。玄関先の木々は濡れ、朝日に光り輝いている。まるで水晶のよう。
私は昨晩の夜を幻視する。闇の中、軋みながら乱反射して降り注ぐ、結晶の粒たち。
お題・クリスタルレイン




