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■2024年9月17日
「助手君、縄文時代の遺跡から土偶が発掘されたぞ」
「それは普通では?」
「しかも恐竜土偶じゃ」
「見せてください! ……なんだ、猪の土偶じゃないですか。恐竜と見間違えましたか?」
「いやな、これを作ったのが縄文時代にいた恐竜なんじゃ。ほら証拠写真つき」
「さて、どうツッコむかな」
お題・恐竜の土偶
■2024年9月17日
天職を授かり戦う力を持つのは貴族でも選ばれた者のみ。
「鑑定結果は剣聖です!」
それを、なぜ公爵令嬢たる、わたくしが。ティーカップより重い物を持ったこともないのに。
このままでは貴族の勤めとして魔王討伐に行くことになる。王子との婚約はどうなるの。未来が剣で絶たれたようだわ。
お題・令嬢の剣
■2024年9月17日
夫が離婚届にサインする。言い渡していたのだ。月に何個の約束を破ったら、離婚するからと。かくして夫は約束を破ってくれた。夫も離婚することに反対できない。自分が悪いのだから。
ふふふ、信頼してたわ。あなたが約束を破ってくれることを。これで離婚の責任は、あなたにあることになれた。
お題・信頼しての約束
■2024年9月18日
「私も年を取った。足がすっかり萎えて、杖の助けがないと歩けない。本当は私も悲しみたくはないんだけどね。杖を見るたびに自分の惨めさを思い知らされるんだよ。ああ、うらめしい。杖さえなければ、杖さえなければなあ」
「と言いながら杖を口実に自分から悲しもうとしてません?」
お題・悲しみの杖
■2024年9月18日
石油資源の枯渇が危ぶまれる昨今。刀自は手作りの人工石油を営んで三代目となる。凍える冬の仕込みは毎年大変だ。
近年は安価なコンビナートの石油が流通して、手作りは苦しい。
「けど、やめませんよ。やはり違いますよ、手作りの温かみってのかね」
火元を近づける。
引火。
爆発。
お題・手作り石油
■2024年9月18日
親は教育熱心といえば聞こえは良いが、見栄貼りで束縛癖があった。だから私の幼少期に自由などない。「より良い生活」のため、親が全てを決めてしまう。息苦しかった。
そんな私も大人になり就職、一人暮らしを始めた。自由だ! さて何をしよう。ともかく、キラキラした、より良い私のための……。
お題・より良き呪詛
■2024年9月18日
魔法の指輪を手に入れた。この所有者は一度だけ、どんな法を犯しても許される。さて俺は何に使おう。一生に一度だからな。勿体なくて使いどころが難しい。
ムカつく奴はいつでもブッ殺して構わない。多少の無礼は許してやれる。そうしてると俺は寛容な人間として噂され、そのまま老いて亡くなった。
お題・ギュゲスの指輪
■2024年9月18日
「聞いたかい、近頃は若者の読書離れが著しいそうだ」
「知ってますよ」
「君も読書してるかね?」
「読書量に自信はないですね」
「それはいかんぞ」
「けど読書離れのことは、本に書いてあるのを読みました!」
「……うん、君は読書離れとは縁遠いようだ」
お題・若者の読書離れ
■2024年9月19日
「天才的な発明をしました、汎用一億円です!」
「そりゃ金は汎用性あるだろ」
「なんと一億円あればだいたいの物は買えますし、鬱も治ります」
「だろうな」
「ですから、この世紀の大発明のため、開発費をお願いします。とりあえず私に一億円」
「また便利な言い訳だな」
お題・汎用一億円
■2024年9月19日
「では自己紹介してもらおうか」
新学期。高校デビューに失敗したくない。僕はステータスウインドウを開くと、表示を弄った。
「n田です。筋力と知力が最大値です」
決まったぜ。
全員の自己紹介が終わると先生はニヤリと笑い言った。
「次は各自、何のパラメータを変えたか紹介してもらおうか」
お題・自己紹介のパラメータ




