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■2024年8月25日
嫌いボタンが実装されるとネットは早速、炎上しまくった。
「どんどん嫌いボタンを押さなきゃ!」
「アンタ、政治になんて興味あったっけ?」
「いいや。けどコイツ、私の推しが嫌ってるから、ボタンを押さないと!」
お題・嫌いボタン
■2024年8月25日
「私たち夫婦の間に隠し事はナシにしまょう。それが明るい家庭というものよ」
「じゃあ告白するけど、実は不倫してるんだ」
「と明かしてから、ずっと家庭が暗いままなんだ。秘密はないのが明るい家庭じゃないのか!?」
「明るくなれるわけがないだろう」
お題・明かされる不倫
■2024年8月26日
姉は瞬間移動能力者だ。その姉が恋をした。
「どこの誰だよ」
「分からない。ランダムワープした時、一目会っただけだから」
ランダムワープは危ないから、止めろとあれだけ言ったのに……。
「けどこの出会いは運命だから、きっとまた会えるよね!」
姉は瞬間移動能力者だけに、思考も飛躍しやすい。
お題・初恋ワープ
■2024年8月26日
「俺はこの財布に呪われている」
と奴は皮のボロ財布を見せた。
「これを買ってからというもの、ずっとツイてないんだ」
「どれ見せてみろ」
と確認すると、中は負け馬券の束が入っていた。
「買い換えるにも、そのための金がないし。なあ、どうすれば良いと思う?」
「一生呪われたままじゃないかな」
お題・負け財布
■2024年8月26日
真夜中、山中にある屋敷。外は冷たい雨。玄関を叩く音がする。
「山で迷ってしまいました。一夜の宿をお願いできないでしょうか」
こうして暖かい風呂と布団でもてなされ、朝起きると屋敷だった場所は廃墟となっていた。
あれは一夜の夢だったのか。ならば私を迎えたのは誰なのか。思い出せない。
お題・一夜の宿を
■2024年8月26日
天下統一を目の前に、城攻めは難航していた。だが、こんな時のために城攻めの得意な一族を雇っている。しかし
「さあ行け」
「まだ敵が多う御座います。これでは我らの秘伝たる攻城兵器が届きません」
と、命令を聞かない。
「城攻めの一族だというのに。あいつらこそ堅城のごとく頑固ではないか」
お題・城攻めの一族
■2024年8月27日
今日は登校日。クラスメイトとも、何日ぶりかに会う。
「久しぶり~」
「うわ、焼けたねぇ」
挨拶していると、教室の戸が大きな音を立てて開いた。そして服はボロボロ、髪の毛ボサボサの男が入ってきた。お前、もしかしてn田か?
「ここは学校か? 懐かしい……」
久しぶりのレベルが違う。
お題・久しぶりの登校日
■2024年8月27日
うちに帰ると親友と恋人が寝ていた。土下座する二人。俺が誘ったんだ、彼女は悪くない。いいえ私の方が。
彼女とは先月、恋人になったばかりだからか。あまりショックはない。
むしろ高校からの親友に裏切られた方がキツかった。
「もう合わせる顔がない」
果たして俺が奪われたのは恋人か親友か。
お題・奪われた関係
■2024年8月27日
いつもの通勤、満員電車。それが目的地ひとつ前の駅で、ぞろぞろと人が降りていく。残されたのは自分一人。明らかな異常。しかし結局、普通に会社前の駅へ到着した。
なあんだ。あれが実は、あの世行きの電車だったとかではないのか。ホームから飛び降りる手間が省けたと期待したのに。
お題・空の電車
■2024年8月27日
天下一と呼ばれる剣士がいた。常勝不敗にて、太刀筋は精妙不可思議。多くの挑戦者がいたが、誰も太刀打ちできず。多くの若者が弟子入りを志願したが、誰も彼の術を理解できなかった。
そのため彼は天下に一人の理解者も持てず、生涯孤独。剣が人との関わりを絶ってしまったと己を呪いながら死んだ。
お題・天下一の剣士




