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■2024年8月9日
「このカレーは筋肉が凄いよ」
「プロテインでも入ってるのか?」
「入れてるわけないだろう。なんと三日かけて作った」
「三日程度じゃ、ボディビルダーは仕上がらないだろう」
「どうしてカレーに筋トレやってる人が関係あるんだ」
「だから筋肉って」
「すまない、キン肉ではなくスジ肉だ」
お題・筋トレできるカレー
■2024年8月9日
世界の軍事経済政治は「闇の血族」に支配されているという。一体何者なんだ。
ある日、飛行機に乗っていると騒ぎがあった。誰か倒れたらしい。
搭乗員が「お医者様はいませんか」と呼びかける。
次に「血液型が『闇』の方はいませんか」と呼びかけだした。
なるほど、希少な血液型の人も大変だな。
お題・闇の血族
■2024年8月10日
久しぶりに会ったヤツは羽振りが良さそうだ。訊くと詐欺で大儲けしたという。
「武器軟膏って中世の迷信でな。自分を傷つけた武器に軟膏を塗れば、自分の傷が治ると信じてんだよ」
「そう言ってインチキ薬を売ってる?」
「まさか、こんな大勢騙せるとは思わなかったよ。バカにつける薬はないってな」
お題・武器軟膏
■2024年8月10日
ある時、復活の奇跡を使ったら別人になるという事件が起こった。このことから復活の奇跡とは、別次元にいる同一人物と入れ替える術なのではないか、という学説が立てられる。
だとしたら私の隣にいる、妻によく似た人物は誰なのだろう。また妻を失った別次元の私は今頃、どうしているのか。
お題・不完全な復活魔法
■2024年8月10日
親友と彼が付き合いだした。私も皆もお似合いだと祝福する。両思いのカップル。何で私は、先に彼へ告白できなかったんだろ。勇気がなかったからだ。
イチャイチャする二人を見せつけられ、今度こそ私は勇気を出す。捨てきれなかったこの気持ち、あきらめてしまおう。ああ、勇気の出し所を間違ったな。
お題・あきらめる勇気
■2024年8月10日
私は水槽。中にはきらきら無数の熱帯魚。でも見てるうち、踊る彼らへ嫉妬してしまう。
そこで思い切ってステップを踏んでみた。水は波打ち、渦を巻き、魚たちを翻弄する。まるでスカートのよう。
今輝いてるのは私自身だ! というところで転んで、私は粉々に、魚たちも台無しになってしまった。
お題・水槽は踊る
■2024年8月11日
ある賢者の編み出した魔力増大の術は戦争を一変させた。精強な騎士すら、攻撃魔法で一掃される。
これを見た各国はこぞって研究。魔力増大の術はあっという間に普及した。魔力を持たぬ戦士ですら、魔法で戦うほどに。
結果、世界のパワーバランスは割と元通りに戻ったのだった。
お題・魔力を増大させる魔法
■2024年8月11日
上司が変なコンサルの影響を受けてしまった。
「我が社の消臭剤ってワードさあ。ネガティブだよね?」
「臭いを消すんだがら仕方ないじゃないですか。というか『消す』でネガティブとか言ってません?」
「ち、違うんだよ。もっとこちらから働きかける。例えば……芳香剤!」
「もうありますね」
お題・ポジティブな消臭剤
■2024年8月11日
私は一介の召使いに過ぎない。お嬢様は公爵令嬢として、王族との婚約も決まっている。拾ってくれた恩もある。だからこそ王子の、お嬢様への無礼な態度には腹が立つ。
もういっそ、お嬢様を攫って逃げてしまおうか。そんなわけにはいかないのに、
「だからこそ燃える」と腹の中で誰かが言った。
お題・高い障害があるほど
■2024年8月11日
一人の夏祭り、たこ焼きを持ったまま歩く。彼女を失って、かなり経ったな。
そういえば盆踊りで笠や手拭いをかぶるのは、此岸に戻った霊と踊るためだという。たこ焼き好きだった彼女が
「一個もらうわよ」
なんて来ないものか。
……慌てて振り向くが、そこは雑踏。気付けば、たこ焼きは減っていた。
お題・彼岸の踊り




