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■2024年7月30日

邪神復活、宇宙人襲来、大怪獣と数ある世界滅亡の危機にヒーローは対処してきた。結果

「世界滅亡の危機も何十回目だよ。戦ってるの俺だけだし。もう動きたくない」

ウンザリしていた。


これを聞いた国防軍長官は青ざめる。

「ヒーローが世界滅亡の危機に疲れて、世界が滅亡の危機だ!」


お題・世界滅亡疲れ



■2024年7月30日

「満員電車の配車サービス? そんなの、わざわざ頼む人がいるのか」

「割と人気なんだよ。満員電車なら乗車賃も低くなるし」

「ならアリなのかな。よし、じゃあ一丁頼むよ」

「待ってくれよ……おや。配車中止だって?」

「なぜそんなことに」

「どうやら人気過ぎて、予約が満員らしい」


お題・満員電車配車サービス



■2024年7月30日

コンビニへ行ったら、夕立に遭う。けど構わない。どうせ手荷物なんてないし。スマホだけビニール袋に包んだら、濡れて帰ろう。


もう何日ぶりの雨か。これで涼しくなってくれたら嬉しいのだけど。僕は身に雨を受け歩く。服は後で洗濯したらいい。


ベランダに干しっぱなしの服も洗濯やり直しだからな!


お題・夕立に唄えば



■2024年7月30日

賢者から弟子が受け継いだのは際限なく物事を記憶できる「無限書庫」の魔法。


これを賢者は知恵の引き出しだと教えた。しかし弟子は知恵を仕舞うのが大事だろうと。引き出し方の話を聞いてなかった。


結果、彼は老いてから後悔する。憶えたことが多すぎて、何を記憶したか分からなくなったから。


お題・無限の引き出し



■2024年7月30日

「n君の幼なじみなんでしょ? 好きになったから紹介してくれない」

その場では首肯したが。後になって胸が苦しくなってきた。


なぜかなんて考えるまでもない。そうか、私は嫉妬しているのだ。


そうと決まったら、紹介するというのも断らないと。きっと当たり散らされる。けど覚悟はもうできていた。


お題・覚悟の天秤



■2024年7月31日

彼は女たらしだ。分かっただけで私以外の女と五又をかけていた。私だけと言ってたのに。


さすがに別れを告げると、彼は承諾する。軽く、あっさりと。


あんな浮気者、別れて清々した。途端にこぼれ出す涙と後悔。別れたくなんて、なかった。


ああ、彼は本当に女たらしだ。


お題・本当の女たらし



■2024年7月31日

エロトラップダンジョンの噂を聞きやって来たら地獄だった。捕まっているのは男ばかり。


「ちょっと噂を流せば釣られるバカな男たち。安心して頂戴。ここの記憶は消してから出してあげるから。そして他のイイ男を連れてきてね」

迫るガチムチのモンスター。えっちな噂こそが罠だったのか。助けて。


お題・エロトラップのダンジョン



■2024年7月31日

「欲しいものが多くて、ヘソクリが貯まらないんだ」

「じゃあ買ったつもり貯金ということで、欲しいものを紙に書いたら、その分を貯金したらどうだ」


その後。

「かなり貯金できたよ」

「良かったな」

「けど欲しいものを書きすぎて、欲がなくなってしまった。何か私の欲しくなりそうなものないか?」


お題・煩悩ヘソクリ



■2024年7月31日

崖から落ちそうな男がいるのを悪魔が見かける。

「高い場所は恐いか」

「高所恐怖症で」

「もっと恐がらせてやる」

悪魔が魔法を使うと、崖は高くなる。山を越え、雲を抜ける。

「どうだ恐いか」

「落ちたら死ぬので変わりませんね」

代わりに魔法を使い過ぎた悪魔が疲れて崖っぷちになってたとさ。


お題・どんどん高くなるクリフハンガー



■2024年7月31日

夏練の帰り道。

「汗が凄いぞ」

「だって仕方ないじゃない! 恥ずかしかったんだから」

からかいながら、彼は私に塩分補給だと塩飴を投げてよこした。


口に放り込んだ塩飴はクエン酸入りの酸っぱい奴。思わず口をすぼめる。


なるほど。初めてのキスはレモン味とはこういうことかと私は納得した。


お題・塩飴クエン酸入り

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