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■2025年7月21日

「レイドボスのヘイトが向かないよう、僕は小さく小さく攻撃をしてきた。だけど、僕がダメージを積み重ねたおかげでボスを倒せたと言っても過言ではないんじゃないかな?」


報酬の山分けでアイツはそう主張した。小奇麗なままの奴に、ズタボロの俺たちはこう答える。

「自己弁護の声だけは大きいな」


お題・小さな小さな攻撃



■2025年7月21日

「僕たち両思いだね」

「そんなわけないでしょ!」

愛の言葉を囁いても、意地悪な君は拒絶する。


それが我慢ならなくて、とうとう僕は君を攫って、縛り上げた。

「こんなことして、アンタなんて嫌い!」

「そんなわけないだろう?」

僕らは互いに互いを拒絶し合う。まるでお似合いのカップルだね。


お題・両思い



■2025年7月21日

海水浴に来たが、そこは地獄絵図。砂浜が熱すぎて、足を火傷しそう。そこらから悲鳴が上がっている。


私は覚悟を決めて海へダッシュ。まるで修験者の火渡りだ。


そして、さんざん水遊びした後に気づいた。今度は砂浜が熱すぎて海から出られなくなった人々が大勢、波間に揺れている。


お題・海水浴



■2025年7月21日

選挙運動なんてチョロいもんさ。嘘八百でも与党の揚げ足を取って、自分らは大衆に合わせた甘いことだけ言えばいい。実現可能かなんて関係ない。


とか言ってたら自分たちが与党になってしまった。背後には我々の揚げ足を取ろうと目を光らせる人々。今から法律を作る知識もない。


えっ嘘? これ現実?


お題・ポピュリズム



■2025年7月22日

俺様は暴れん坊。どいつもこいつも、この腕っ節で叩きのめしてきた。俺の思い通りにならないことなんてない。そうだ、俺は喧嘩で天下一のスターになってチヤホヤされよう。


と入った格闘技道場で散々に叩きのめされた。どうやら俺はスターに程遠かったらしい。と食らった拳骨で、目から星が出る。


お題・星になった暴れん坊



■2025年7月22日

僕は夢を目指して東京に出たんだ。故郷に後悔はないよ。便りも送ってないし。元カノが結婚したと聞いた時も、老いた両親が亡くなったと聞いた時も何とも思わなかった。


ただ母が死んで、たまに送ってくれる手紙がなくなったのを。いつまでも待ってた自分に気づいた時は驚いたかな。


お題・さみしい



■2025年7月22日

「自分で考えろ!」

「余計なことをするな!」

しまった。上司として最低な指示を出してしまった。これには部下も不満そう。

「だったら、どっちが正しい指示なのか、分かるように命令して下さいよ」

と言われ、テンパった僕は思わずこう答えてしまった。

「どっちが正しい指示なのか、分かれ!」


お題・正しい指示の出し方



■2025年7月22日

今年は猛暑日になるのが早かったが。さらにそのあと毎日毎日、最高気温の記録が塗り替えられる。あまりの暑さに気温計は次々に破裂。世間では上限を取っ払った気温計が新たに売れた。


恐らくこの分だと正月になる頃、地球は燃え盛る恒星になっていることだろう。


お題・最高気温更新



■2025年7月22日

健康のため、毎日ジョギングをすることにした。


だが、どうしても三日坊主でサボってしまう。そこで走るスピードを落とし、歩きにしてみる。するとサボるまで一週間は続いた。


ならばと、さらにスピードを落として家から出ないことに。これはずっと続いている。さぞかし健康になれるだろうな。


お題・ジョギング



■2025年7月22日

私は山歩きが趣味だ。夏になると毎年、カメラを持って高原へ行く。目的地には既に大勢、同好の士がカメラを構えていた。そこへ地響き。来た来た。


山に足が生えて、すっくと立ち上がる。情報通り、今年は○○岳だったか。山は北に向けて歩き出す。何度見ても雄大な光景。私はまず目に焼き付けた。


お題・山歩き

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