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■2025年6月23日
レベルを上げるにはモンスターなど敵を倒すしかない。領主は貧民の中から冒険者志望だという子供達を募った。彼らに武具一式を貸し与え、レベルを上げさせるのだ。
元気そうな子供達に領主も満足げだ。彼らなら早く自分のレベルを上げて、息子の良き「餌」となってくれるに違いない。
お題・経験値集め
■2025年6月23日
情けは人のためならず。無能はさっさと切り捨てた方が社会のためなのだ。ずっとそう習って育ってきたし、私もその通りだと信じている。無能の事情など知らない。これも人々のためなのだ。
だが、通りがかりに言われた言葉が耳に残っている。
「情け容赦ない、まるで鬼のような人でなし」
お題・情けは人のためならず
■2025年6月24日
友人が熱心に勉強している。何やっているのかと訊いたら、ゾンビについて学んでいるそうだ。もし将来、人類がゾンビに襲われたら、どうすれば良いのか不安なのだという。
けど友人には悪いがゾンビなんてフィクションだろ? そんな死んだヤツのこと勉強しても、知識が活かされることはないよ。
お題・アンデッドの勉強
■2025年6月24日
未確認飛行物体、UFOが夜空を飛び回った。町の人たちは大騒ぎ。UFOはしばらくすると町外れの軍事基地に降りていった。
あれは何だ。基地に殺到する人々。仕方なく司令官は記者会見を行うことにした。
「あの未確認飛行物体は何ですか!?」
「当方でそのようなものは未確認です」
お題・未確認の物体
■2025年6月24日
半生を研究に捧げてきた。といえば格好良いが、実際は何の発見もなく数十年目。周囲からは白い目で見られている。
理論上は合ってるはず。だが発見できなかったらと不安で堪らない。
それがようやく発見できた。私は一躍有名人になり訊かれる。
「発見、嬉しかったですか?」
「その前に安心したよ」
お題・未発見の不安
■2025年6月24日
松明にカレー粉をふりかけると、凄まじい明るさになると分かった。これで世界のエネルギー事情は大変革。特にスパイス農家と林業が大儲けした。
私も持ち山を眺めてニヤニヤする。
「この沢山ある木々が全て松明になるのだな。今からカレーの匂いがしそうだ」
「林のカレー」
お題・カレー松明
■2025年6月25日
仮装大会に僕はあのキャラにコスプレすることにした。このキャラ、皆わからないだろうなー、自分は好きだけどマイナーだからなー、僕のセンス尖ってるからなー。
だが後日教えられた。そんな僕のドヤ顔を皆で配慮してくれていたらしい。知らないふりを装ってくれていた仮装大会だったと。
お題・誰も知らない仮装大会
■2025年6月25日
私の人生設計は完璧だ。最適なタイミングでの転職、出世、起業と、最速でステップアップし続けてきた。結果、私はとうとうキャリアを登り詰めたぞ!
「とか言ってたのに、まさかこんな若くして天国への階段を登ってしまうとはね」
「普段から生き急ぎ過ぎている人だったから」
お題・階段RTA
■2025年6月25日
昔は普通に友達と遊んでいた。けど父が、あいつらは落伍者の家の者だ。あまり付き合うな。友人は私が選んでやる、と言い出してから疎遠に。僕はエリート街道を進み出した。
けど一度の失敗で、大勢いたはずの「友人」は誰もいなくなった。どうやら僕はまず友人作りに落伍していたらしい。
お題・落伍者の友人
■2025年6月25日
完全なる時刻表トリックを編み出す。それで犯行に及んだが、寝坊で乗車時間に遅れまくってグダグダ。
これが功を奏した。探偵には逆に私が犯人だと分からないようだ。
「あなたは犯人じゃありませんね」
「言い訳させてくれない!?」
思わず出た台詞の駆け込み乗車、今度は間に合ってしまった。
お題・時刻表トリックの陥穽




