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■2025年5月15日
夫が日曜大工にハマり過ぎた。意味のない物を山ほど作って、材料費もバカにならない。どうしてと訊いたら、雑誌を渡された。釘のランキングをやっている。なるほど、珍しい釘もたくさんあって、なかなか面白い。
だろう? と同意を求める夫に、けど家計があるのだからと釘を刺す。家では私が頂点だ。
お題・釘ランキング
■2025年5月15日
イケメンの彼は「おもしれー女」が好きらしい。そこで皆、お笑いセンスを磨き、奇抜な格好をしている。そして彼から「おもしれー」と告白されるのを待っているのだ。
対し、私は可愛いという自信はあるけど、そんな個性はない。でも諦めきれずに自ら告白した。
「一周回って、おもしれー女」
お題・個性とは相対的なもの
■2025年5月15日
暗いうちから起きると、井戸から朝日を吊り上げるのが私の日課だ。
ところがある日、私は寝込んだ。するとその日は朝が来ず、しかも皆寝たままだったらしく、一日の記憶が失われてしまった。。
いま私は病に冒されている。起きられなくなったら、世界は夜のままにならないか。心配でならない。
お題・朝の日課
■2025年5月15日
拡張現実の技術は超未来になり、物理世界をも侵食しだす。思い通りに物質を生成。生命どころか、物理現象すら支配し、想像力だけで一個の宇宙すら作れるようになる。人は万能にして、全知の感覚を得るだろう。
「いや凄いね」
というSF映像を見て溜め息をつきながら、私はARゴーグルを外した。
お題・拡張現実
■2025年5月16日
彼女、今日はとても眠そうだ。どうしたんだいと訊いた。
「あなたの寝言が大きくて眠れなかったのよ」
「まさか、僕が寝言なんて」
すると手鏡を突きつけられる。目の下には隈ができていた。
「ほら、あなたも寝不足になってるのよ」
確かに。
「寝言がなかったとか。寝言は寝てから言ってちょうだい」
お題・寝言クマ
■2025年5月16日
異世界への転移者たちは王様に呼ばれた。
「報告によると、地球とのゲートが断絶しつつあるらしい。今のうち故郷へ帰りたい者はいるか?」
「しかしなぜゲートが断絶しているのでしょう?」
「地球が滅亡しかけているそうだ」
なるほど、それは地球と行き来できなくなる。異世界の僕らは安心した。
お題・転移崩壊
■2025年5月16日
n代ちゃんは学校いち可愛い。皆が彼女の友達でいたがる。そして私とアイツで、どっちが一番の友達なのか争いが勃発した。
激しい言い争いの末、私たちはn代ちゃんに詰め寄る。
「どっちが一番の友達!?」
「友達というのは、一緒に遊ぶ人でしょ。争うのが目的なら、私の友達ですらないわ」
お題・友達争い
■2025年5月16日
雨粒の中を覗き込んだことがある。あの中には世界が広がっていた。緑が茂り、獣が駆け、人々が暮らしているのだ。
だけど当然、地面に当たれば雨粒は砕け散る。中の世界もろとも粉々になる。雨音とは雫の中に暮らす者たちの断末魔。
私たちも、あんなふうに砕け散る、途中の落ちる雨粒なのだろう。
お題・雨粒の世界
■2025年5月16日
スケートで選手が採点発表を待つ場所を、喜びと悲しみが入り交じる場所ということで「kiss and cry」、キスクラと呼ぶ。
「第四位です」
聞いて選手とコーチは大喜び。キスを交わした。
その様子を見て、涙していた選手は愚痴る。
「優勝を逃したと大泣きしてた私の方が負けたみたいじゃない」
お題・kiss and cry
■2025年5月16日
友人に相談した。
「実はイケメン君にいきなりキスされたの。俺の女になれって」
「良かったじゃない。彼のこと好きだったんでしょ。嬉しくないの?」
「嬉しい半分、私のファーストキスがムードもなく奪われて泣きたい半分で」
「なにさ、私なんて男の影もないのに贅沢な悩みね。キスくらいで」
お題・kiss or cry




