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111~120

■2024年5月23日

夜中に起き出し、カップラーメンのお湯を入れていると彼女も起きてしまった。

「健康に悪いよ」

「運動でカロリー消費したから、小腹が減って」

「なら私も」

結局、ラーメンは半分ことなる。


食べ終わると、彼女は胸元をチラリと見せて

「こちらもまだ食べる?」


お題・夜食の誘惑



■2024年5月23日

アカウントを売ってくれとメールが来た。このアカウント名でないと有名になれないと妄想を抱いているようだ。


冗談じゃない。自分これでも、既に有名だ。ここまで育てるのに、どれだけの手間がかかったか。


というわけで今回の騒ぎを記事にしたらバズった。名を売るとは、こうやるんだよ。


お題・サインの売買



■2024年5月23日

破損した魔導書を直す方法? 魔導書とは大地の記憶だ。破れたページの上に、木の種を置く。やがて芽が出て、本に根を張り、文字を食らって育つ。そして花が咲き、実った果実の中に新たな魔導書が生まれてるはずさ。


そんなこと、よく知ってたって? そうやって蘇った俺の魔導書に書いてあったのさ。


お題・本の蘇生



■2024年5月24日

国で最も高いのはお城の尖塔。そこへサーカスがやってきた。道化は尖塔と尖塔の間に綱を張り、綱渡りをやった。そして月がちょうど綱へさしかかった瞬間、道化は飛び降りる。


道化は月を大きな宝石と信じて、独り占めにしたかったらしい。道化の死体はどこにも見つからず、月に飛び移ったと噂された。


お題・月の綱渡り



■2024年5月24日

「陸と海との境界線を『海岸』と呼ぶのは、海を外界と見る陸の傲慢だ」

「けど『岸』とは切り立った場所という意味もある。陸にそんな場所はいくらでもあるから、境界線としての『海岸』は欲しいかな」

「成程」

と半魚人軍団は帰っていった。


……いつの間に俺が陸代表みたいなことになってたんだ?


お題・陸岸



■2024年5月24日

「社長、新しく入った人、邪魔です」

「でも優秀なのよ?」

「さすがに全身鎧だと皆、恐がりますよ」

「じゃあ名札に、この人はインストラクターです、と注意書きをしましょう」


「あれから、彼は上手くやってる?」

「名札を見せて、自分がインストラクターだと指導するだけの人になってます」


お題・※インストラクター



■2024年5月24日

「政略結婚の相手は何十も上の人ですって」

「それがお嬢様の幸せと、旦那様の決定ですから」

「ずっと貴方が好きだったの。お願い私を連れて逃げて」

「申し訳ありません。お嬢様はお慕いしておりますが、あくまで使用人として……」

何度目かのやりとり。


そう、許されないのだと心中で繰り返す。


お題・繰り返しの嘘



■2024年5月24日

弱ってたお隣を夕食へ呼ぶようになり、しばらく経つ。

「ごちそうさま!」

ほっぺを掴んでみると、ふっくらしてきた。

「何するのよー」

と言いながらも大人しくしている。

「払いのけたら?」


彼女は困ったように笑う。

「けど、胃袋を鷲掴みされてるからなー。こうしてないと、ほっぺが落ちちゃう」


お題・ほっぺ鷲掴み



■2024年5月25日

ギャングの語源は港湾労働者だというがね。


昔、伝染病の蔓延した船が入ろうとしたのを、港湾労働者たちが体を張って止めた。以来、あいつら町の英雄さ。


それで権力を握って図に乗り、賄賂に横領、暴力三昧。あいつらギャング(悪党)どもこそ、この町の疫病神さ。


お題・ギャング出身の黒死病



■2024年5月25日

「Nさん、どこか知ってる?」

「バックヤードで店長に叱られてるわよ。何でも鼻毛が出たまま接客してたそうで」


いいこと聞いた、言いふらしてやれ。えっと、何て言ってたっけ。

「Nさんのバックから1ヤードはある店長の鼻毛が出てきたんですって!」


お題・鼻毛の出ているバックヤード

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