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■2024年12月18日
同僚は絶対に自分の失敗を認めない。自分のせいじゃない、失敗というわけじゃない、と騒ぎ続ける。
それで折れるのは周囲の方。根負けし、結局アイツの失敗を尻拭い。
だからアイツは失敗したことがない。代わりに人間関係の構築に成功したこともなく。皆から嫌われている、のも認めないだろうな。
お題・失敗しない
■2024年12月18日
彼は何千万年前から生き残ってきた種の最後の一匹。今はただ仲間たちの眠る海底で眠るのが夢。
それが人間たちに捕まり、生きた化石などと囃し立てられる。
そんな人間たちも戦争で根絶やしになり、この星にいる命は彼のみとなる。今はただ皆のように海底で眠ることだけが夢だ。
お題・生きた化石の見る夢
■2024年12月19日
近頃は家族もシェアする時代。そろそろ新しい家族に替えようかな。派遣会社に連絡したら、来たのは若い女性。やはり姉は新しいに限る。
派遣会社の依頼でやってきたら、いるのは年取ったオッサン。えっ、こいつが弟?
古い弟もいたものね。
お題・新しい姉
■2024年12月19日
探偵は告げる。
「お前が犯人だ!」
しかし崖っぷちまで追い詰めた犯人は投身自殺してしまう。
刑事は溜め息をつく。
「復讐とは空しいものですな」
あの犯人は十年前、兄を殺した張本人だ。遂に復讐を果たせた。そのために崖へ追い込んだのだ。
「全くです」
と探偵は空々しくも答えた。
お題・空しい復讐
■2024年12月19日
私は酒が大好きだ。それこそ我を忘れ、路上で朝を迎えたことも何度とある。だがこれぞ酒飲みの醍醐味。
昨晩も痛飲した。気づけばベッドの中。部屋に娘が入ってくる。
「もう、お父さん。昨日は玄関で寝てさ。運ぶの大変だったんだからね。お母さーん、起きたみたいよー」
えっ、あの人誰?
お題・酒に飲まれる
■2024年12月19日
今度赴任した小学校には、七不思議がある。そのことは普通なのだが、やたらと生徒間での周知率が高い。
ということをベテランの先生に話すと、意外な答えが返ってくる。
「怪談という呪文で、内向きに閉鎖された結界を形作ってるんですよ。外敵を入れないために」
納得したが、別の不思議が生じた。
お題・不思議のある小学校
■2024年12月20日
杯転がしをやってみないか。肘を壊した俺はコーチの薦めで、杯転がし競技へ転向する。
最初は変な競技だと思ったが、すぐ夢中になった。今では無意識にコップすら転がしてしまう毎日。
そして、とうとう世界大会のチャンピオンに。表彰台で貰った優勝カップも無意識に転がした。
お題・杯転がし
■2024年12月20日
王様は他人の気持ちが分からない。そこで大臣は魔法使いに相談した。すると出されたのは一個の球。
「これぞ精神交換ボール。中に閉じ込めた者と心を入れ換えられます」
かくして色々な人の立場になった王様はすっかり優しくなる。
「魔法使いよ感謝する。ボールのおかげで、王もすっかり丸くなった」
お題・精神交換ボール
■2024年12月20日
彼は奇跡のライオン。あらゆる外敵、災難からサバンナを守ってきたから、そう呼ばれるようになった。だが当の本人は「奇跡の」と呼ばれるのを嫌がる。
「なぜ?」
「奇跡などというが、私に幸運などなかった。ただ必死に不運と戦ってきただけさ。馬車馬のように働いて」
「ライオンなのに馬」
お題・奇跡のライオン
■2024年12月20日
私には牙の生える時間がある。というのも実は吸血鬼とのハーフだからだ。なので牙が生えると、どうしても人の首筋に齧りつきたくなってしまう。その相手は妻にお願いしているから問題ないのだが。
「だから在宅で仕事をしたいんです」
「確かに、牙の生える時間に、首筋が必要なのはネックだね」
お題・牙時間




