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隠れクズの異世界奇譚  作者: 詩幽乃
第零章
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2話 急な転生提案

「そうだ!よし!あなたには転生してもう一度人生を歩んでもらいましょう!」


「...........は?」


何を言ってるんだこの神様は........

転生....?そんなもの漫画とかアニメとか限定のフィクションお得意の展開なんじゃないのか...?

まぁ自称神様とお話ししてるわけだし、もうファンタジー展開は十分体験してるんだが...


「転生....ですか....」


「そうです!でもいくつか制限があります。」


「制限?」


「はい。それはあなたが元いた世界に転生するには、最低50年の時間が経った未来でないと転生できないのです。

そして、この世界で生まれ変われる場合、記憶が大幅に削除されます。

思い出すケースも過去にはありましたが期待はしない方がいいでしょう。

これは各世界を管理する神々との共通の厳守事項であり、例外はありません。」


「そんな...」


転生して凪や家族たちと会うなんてことはできはするけど不可能に近いのか....


「ただ、その制限なく転生できる方法もあります。」


「な、なんですか!?」


「あなたがいた世界とは異なる世界、つまり異世界に転生するという方法です。」


「異世界...?」


テンプレ的な異世界も存在するのか...本当にファンタジー感増してきたぞ...


「そうです、異世界で転生をするならば、記憶を無くさずに今の状態で転生できます。

あ、今の状態っていうのは記憶の話で体はちゃんと赤ん坊からやり直してもらいますけど。」


正直言って、とても魅力的な提案だ。

今まで文字や絵を通さなければ見えなかった世界に行けるというのだ。

断る理由がさほどない。ただ、元の世界へ未練がないわけではないのだ。

凪、父さん、母さん、この人たちにもう会えないのは悲しい。



「わかりました。異世界に転生するという方向でお願いします。

でも、それとは別でお願いがあります。元の世界に残してきた家族と親友に何か感謝と別れを伝えたいのですが、可能ですか?」


「ん〜...できなくはありませんよ。ただ連絡手段は限られてますけどね。

音声や手紙...くらいですかね。映像もいけるんですけど、あなたの死んだ時の体で映ってしまうので、あの死に方だと並の恐怖映像より怖くなっちゃうと思うんでやめておいた方がいいでしょうね...」


うっわ想像しちゃった...

音声や手紙か...確かに都市伝説とかで聞いたことあるな...

死んだ弟から手紙が来たとか、死んだ妻から別れの電話が来たとか。

確かにこれならいけそうだ。


「もちろん干渉しすぎはダメです。でも別れの言葉くらいなら問題ないでしょう。」


「わかりました。それじゃあ、手紙でお願いします。」


「では、手紙を用意しましょう。」


神様がそう言うと目の前に紙が出てきた。

神様ってやっぱこういうこともできるんだな...

あれ?でも僕、書こうにも体が...


「あの、神様...体がない状態でどうやって書けば...」


「あぁそうでした、紙に書きたい内容を紙に書くイメージをしてみてください、そうすれば書けると思います。」


「わかりました...」


イメージ...イメージか...

よし...


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「できました。」


「終わりましたか、では手紙は宛名通りに届けておきましょう。」


「お願いします。」


未練のないように書いた。僕はそのつもりだ。


「それでは、あなたには転生先の世界を選んでいただきます。」


「え?これって神様が決めてしまうものじゃないんですか?」


「そのやり方でもいいんですが、特に選ばせたらまずいとかないので問題ないです。」


雑すぎないか?この神様...

他の神様とかに怒られたりしないんだろうか...


「ちなみにどんな世界があるんですか?」


「一つ目は、あなたの元いた世界より文明が遥かに進んでいる世界

この世界では技術が大いに発展していて、他の惑星にまで人類が移住したりと、かなり文明に差がありますね。

人間の生活のほぼ全てにAIが干渉してて、一応戦争などはありますけど頻度は少なめですね。」


なるほど、いわばSF、近未来か、元いた世界も近未来といえばそうなのかもしれないがここまで進歩はしていなかったな。

魅力的だが、そんなに興味が湧いてこないな。


「二つ目は、地下世界、地上には未知の生物、通称「Unknown<アンノウン>」がウヨウヨいて、その生物と人類が日々争っている世界です。

文明レベルはあなたが元いた世界と大体同じくらいで、人々は地下で暮らしています。」


なるほど、ハードな世界だな...

ゾンビ映画みたいな感じなのかな。流石に二度目の人生こんなにハードすぎるのはちょっとな...


「三つ目が、魔法の世界。あなたの世界でよくファンタジーとして舞台になるような世界です。

説明しなくてもある程度のイメージは湧いてくるとは思いますが、一応説明しておきましょう。

この世界は魔法と呼ばれる力があり、それを生活に使ったり争いに使ったりしています。

元の世界と同じく、国がいくつもあり、対立したり同盟を結んだりと、元の世界に近くて、一番過ごしやすいのは一つ目の世界とこの世界でしょうね。」


やっぱり典型的なTHE・異世界もあるんだな...

近未来は若干気になる、地下世界は論外、魔法世界は大いに気になる。

じゃあもうこれは決まったも同然だ。


「魔法の世界でお願いします。」


「やはりそちらを選びますよね。わかりました、ではあなたには魔法の世界へ転生していただきます。

それにあたって、魔法の世界の管理を担当している神と話しておくと良いでしょう。」


どうやらすんなりとハイ、転生です。とはいかないらしい。

魔法の世界の神様は厳しい方じゃないといいんだけど...

次回で神様編は終わりかもです。

転生を心待ちにしている方はもう少しお待ちください。

書いてるうちに書きたいことが浮かんできてしまうのでなかなか進まないのは許してください。

次回もお楽しみに。


詩幽乃

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