推しは推せる時に推すべき
推し、それはなくてはならない存在である。 皆さんも1人はいるのではないだろうか?
それはアイドルだけに関わらず全てのものに通づる。
推し=人生、推しがいるから頑張れる、推しのためにバイト、貯金………
推しのために生きてる。おっとこれは言い過ぎだろうか?
あたし、宮本 さくらは推しのために生きていると言っても過言ではない、アイドルヲタなのである。うん、何処にでもいる普通の女子高校生……だと思う。
「はぁーー…… 推しが尊い。かわいい、好き。良い匂い。握手できたぁ」
そう、今日はあたしが推しているアイドルグループ、22時のママレードの握手会。最推しのまれいちゃんは推し始めて4年目。容姿、性格、歌、踊りが全て完璧。
「まーた 言ってるよ。さくらは本当にまれいちゃん大好きね。」
「だって!!!!! あのお日様みたいな笑顔みたでしょ!? もう……これで明日からも生きていけるよ。
あぁ、推し様ありがとう。大好きです。幸せを分け与えてくれてありがとう。南無阿弥陀仏……」
今日は友人の舞華と一緒に握手会に参加した。舞
花とは同じ高校なのだが、会う度にCD、雑誌、写
真集を貸してたお陰が興味を持ちはじめたみた
い。(もちろん 無理やりじゃないよ)
「もう、何言ってんのっ まれいちゃんのことになると頭ほわほわになるんだから。」
脳内ハッピー。幸せハッピーと頭のネジが2本ぐらい飛んでるように今日も推し様ありがとう。という気持ちでいっぱいだ。
すると……
「あの。すみません。」
「「はい?」」
「私、サンプロダクションの三神と申します。突然お声をお掛けしてしまい申し訳ございません。」
ちょっと!!! サンプロダクションって22時ママレードが所属してるプロモーションじゃん! あれかな、握手会どうでしたかー?っていうアンケートかな。あんまり聞いたことないけど。
「単刀直入にお話させていただきます。アイドルにご興味はありませんか?」
アイド……ル……! これはスカウトっていうやつですか! 舞華可愛いし、スタイルもばっちり。歌も好きだって言ってたよね。
うん? なんか、目線があたしにいっているような……
「左の…… そう貴方に伺っているのですが。 ご興味はありませんか? 」
「えぇーーーー!!!!」
あたしですか!?
ね、普通の女子高校生でしょ?