人工妖精たちのポルカ(掌編。SF風。アポカリプス)
お題は、
「君のための光になりたい」で始まって、「世界は限りなく優しい」で終わる物語を書いて欲しいです。可愛い話だと嬉しいです。
というものでした
「君のための光になりたい」
妖精ナンバー08のポテトはそう言いました。
言われたほうの妖精ナンバー01アンノウン・リリィはきょとんとします。
「どゆこと?」
「だから君のための光になりたいんだ」
ポテトは己の言説を譲りません。
「だから、どゆこと?」
「光のないこの世界から…………」
ポテトはお空を見上げます。
といっても光なんかないので周囲はまっくら。
ただアンノウン・リリィのほっそりした肢体は、ポテトの暗視アイにはくっきりと白く輝いて見えています。
「解き放ってあげる。そしたらリリィ、君は自由に飛ぶだけでいい。それだけで、世界は優しい光に満ちる」
「飛べないよ。だって私、飛べるようにはできていないもの」
アンノウン・リリィは背中の翅をふるふる震わせました。
飛ぶには十分な大きさです。
ポテトはにっこりしました。
「大丈夫。自分を信じて」
そして、ポテトは飛び立ち、天井に穴を開けました。
世界は限りなく優しくなりました。
可愛い→すみっこ○らし→妖精という連想でした
名前も可愛くして、可愛さの先行逃げ切りを目指しました
たぶんポテトはPostTechnologyOfTOMORROWとかそんな感じのやつの略で、なんかのサポートデバイスです