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突然ですが、娘ができました。2  作者: ほととぎす
第1章の2 中学3年生編 (援助交際疑惑)
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巡回連絡

巡回連絡簿を作っている警察官が回ってきました。

住民の皆様、協力してあげましょう。

  【巡回連絡】


  (リリーン、リリーン)


 土曜日、いつものように梨桜とカレーを仕込んでいると、呼び鈴が鳴った。

来客の予定はないのだが・・・


「はい、本間です。」


「こんにちは、お休みのところを失礼します。

 私、駅前交番の沢木と言いまして、

 今、巡回連絡に回らせていただいておるのですが、

 少しだけお話を聞かせていただいてよろしいでしょうか?」


地域課のお巡りさんが巡回連絡簿の記入をして回っているようだ。最近はこれもなかなかすんなりとはいかないようで大変だと言う。うちにも来たのはこれが初めてだ。


私は入り口のロックを解除して、お巡りさんを玄関へ迎え入れる。


「どうも、どうも、

 いや、今日もいいお天気ですな。」


そう言って、一般的に見て人好きする笑顔で話すのは、40代半ばくらいに見える警察官だった。


「ええ、お疲れ様です。」


「おっと、失礼しました。

 私、先ほど申しました通り、沢木と言いまして、

 駅前の交番に勤務しております。・・・」

 

 ・・・


「どうもどうも、ご協力ありがとうございました。」


連絡簿の記入を終えると、そう言って沢木巡査長は帰って行った。


 まだアパートに住んでいたころに一度だけ警察官が来たことがあるが、それに比べてずいぶん親切丁寧な巡回連絡だった。

特に、娘の通う学校についても、ここからでは学区が違うため理由を尋ねられたので、母親のことも併せて伝えておいた。


全部の家庭でこんなに丁寧にやっていては、いくら時間があっても足りないだろうに。


 警察官が来て急に思い出したわけではないのだが、なんとなく思い立って土井に電話してみる事にする。土曜日とはいえ家にいるとも限らないのだが。


「おー、焼き肉ぶりだなー、元気かー?」


 電話は3コールで繋がった。どうやら仕事ではないのだろう。


「あぁ、今ちょうど警察官が巡回連絡に来たもんだからな、思い立った。

 お前、今年も南署だってな?」


「あぁ、居心地いーぞ、ここは(笑)」


「そうか。そりゃ結構なことだ。

 ところで、お前が2年も続けて同じ署にいるんだ、

 なんか力を入れてる事か、やりたい事があるんじゃないか?」


「ん?

 ・・・


 あー、そうだな、どこでもそうなんだが、

 うちで今一番気を付けてるのは、やっぱり子供が巻き込まれるような事件だな。特に女子高生だ。」


「うちも中学3年になったからな、気を付けにゃならんな。」


・・・


キャリアの警視正が2年続けて同じ署の警察署長をする、まぁゼロではないんだろうが、何かあると思っていいだろう。


そいつが、力を入れているのが女子高生がらみの犯罪、という事だろう。


・・・私はそのことを一つ頭にとどめておくことにした。


お立ち寄りくださる皆さま。


ありがとうございます。m(__)m

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