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帰還
ふと気がつくと、白雪姫は、使い慣れたベッドの中にいました。
(ここは……お城のベッドの中だわ。私……戻ってこれたのね!)
そう気付くと白雪姫はほっとしたのでしょうか、疲れがどっと押し寄せてくるのを感じました。
お城の窓の外からは月が見えます。現実世界とおとぎの国では多少の時差があるようです。
「……白雪姫?戻ってこれたのね!おかえりなさい」
そんな声がして、白雪姫は振り向きました。
聡明で賢そうなその女の人に見覚えはありませんでしたが、その声には聞き覚えがありました。
「ステラ……?ステラなの?」
「そうよ、白雪姫」
「よかったわね、ステラ!鏡さんから出ることができたのね!」
「ありがとう。今日はもう疲れたでしょう?今日はもう寝なさい。明日、たくさん話したいことがあるけれど、いいかしら?」
「わかったわ……ふわぁ。おやすみなさい、ステラ」
「おやすみ、白雪姫」
白雪姫は、すぐに眠りにつきました。




