第七十八話 床入りの儀
いよいよです。書いてて恥ずかしくなりました。変な場所があれば指摘お願いします。また、この人物の幕間が見たいやこの話してほしいなど幕間の案もお待ちしております。まぁ、来なければ自由に書きます
次の日、俺は御館内の上座に座っていた。新調した和服を着、二人が来るのを待つ。
それから一時間ほど経った時、漸く二人を含めた行列がやって来た。
二人共綺麗だ···白無垢の衣装と化粧をし、いかにも花嫁といった出で立ちで、つい見とれてしまった。
俺がぼけーっとしてる間に、俺を真ん中に向かって右に政虎、向かって左に絶さんが座る。
上杉長尾一門と俺の配下の面々のみを残し、去っていく。その中でも俺に配下の面々は一番下座に座る。
そして全員が規定の場所に座ると、婚姻の儀は粛々と始まった。
最初に、三三九度、別名三献の儀が執り行われる。
これも通常の女性が三度、男性が三度、女性が三度を政虎と絶とそれぞれにではなく、絶から俺で最後に政虎の順番で朱塗りの盃に注がれた酒を酌み交わす。
三人がより深く結ばれるようにという意味があるんだそうだ。
それが終わると宴が行われ、それは夜遅くまで続いた。
ついでに政景さんと憲政さんはべろんべろんになるまで飲み、綾さんや親族の人達に絡んでいた。
さて、宴もたけなわ。全てが終わればとうとうあの時間が来た。
そう、床入りの儀。つまり初夜である。案内された部屋には綾さんが特注で作らせた三人が一緒に寝ても大丈夫な大きさの布団が敷かれている。
俺達三人が入ると、部屋の戸が閉まって三人きりとなる。
政虎と絶は俺と向かい合うように隣り合って座った。
「···流石に恥ずかしいな」
「···はい」
「···うん」
全員が照れ笑う。それから政虎と絶は一度息を吐くと、姿勢を但し三つ指を付いた。
「景亮···私達二人の全て受け取ってくれるか?」
「旦那様、どうかよろしくお願いいたします」
頬を赤らめ、恥ずかしがりつつも気持ちを全部出してくれる二人。何時もよりも首もとや唇がいつもより艶やかに、色っぽく見えてドキドキする。
緊張と恥ずかしさで、俺も頭を下げる。
「も、勿論! ···二人共、愛してるよ」
「景亮···」
「旦那様····」
少し潤んだ瞳と穏やかな笑みを向けてくる。その顔を見ると、俺の胸の奥が温かくなる。
「私も愛しているぞ、景亮···いつまでも私の側にいてくれ」
「旦那様、私もお慕い申し上げております。どうか、永久にお側に置いてくださいませ」
そうして三人、蜜のような時が流れた。
全てが終わって身なりを整え、布団に川の字で横になる。
所謂ピロートークとやらだ。
「ふふっ···良いものだな。こうして好いた男に身を委ねるというのは」
「はい···私は今、幸せでこざいます」
「あぁ···俺も」
幸せを噛み締める。体に密着する二人の体温が心地いい。
「旦那様、よろしければ頭を撫でて頂けませんか?」
俺は絶の頭に手を回し、その頭を撫でる。サラサラした艶のある黒髪だ。一切引っ掛かることがないので何時までもさわっていたくなる。
一方の政虎は俺の腕や足を抱くように寝ている。無意識なのだろうが、程よい引き締まった太ももや胸が当たり、嬉しいやら恥ずかしいやら。
「ありがとう···ございます···旦那···様ぁ···」
絶の瞼が閉じたり開いたりしている。かなり眠たそうだ。
「今日はもう寝ようか? 明日も早いし」
「あぁ、そうだな···私ももう眠くてな···このまま···明日を迎えたい」
「はい···申し訳ありません···すぅ···すぅ···」
絶から寝息が聞こえる。暫くすると、政虎からも寝息が漏れる。そしていつしか俺の意識も遠くなっていった。
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