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第四十六話 女は強い

恋愛要素です。

話の順番を大幅変更しました。これで違和感なく読み進められるはずです。



第三次川中島合戦が終わり、越後に帰ってくると絶さんが迎えに来てくれた。


「お帰りなさいませ。政虎様、景亮様。ご無事でなによりでございます」


「ただいま。なんだかんだ無傷だよ」


「あぁ、今戻った。景亮のおかげで想像より早く戻ってくることが出来た。では景亮、そなたの屋敷でそちらの顛末を聞かせてもらおう」


「あいよ。絶さんも一緒に来てくれる? 前久さんのことも話したいから」


「分かりました」


「定満、景綱! ここは任せる、いつものように!」


「「はっ! お任せあれ!」」


俺達は自分の部隊の片付けを義守さんや政虎の与力に任せ、俺の屋敷に向かう。


今回の越中でのこと、これからの世の動きなどを話し合うためだ。


政虎と俺は絶さん以外を人払いをして部屋を閉める。


まぁどうせ段蔵は屋根裏とかにいるだろうし、呼べば出てくるだろう。


絶さんはお茶の準備のため今はいない。そのうち戻ってくるから話を始めることにする。


「さて、景亮。越中は今、どうなっている?」


俺は越中攻略の顛末を政虎に説明した。


越中を素早く攻略するためにまず畠山を味方にし、神保を支援。一向一揆衆の軍を退かせ、椎名の大将を貞興兄が討ち取って戦は終わり。


「そうか···神保、畠山には改めて使いを送らねばな」


「ごめん、勝手に名前使っちゃって」


「構わん。必要なことだったのだろう? そなたの決定は間違っていなかった。それは結果の通りだ。今越中が纏まることは私たちにとって思わぬ収穫。おかげで武田北条に専念できる」


「···ありがとう」


「お礼を言うのはこちらだ。そなたも皆も無事でよかった···降伏してきた椎名の兵については定満、朝信、頼久で話し合い、属する先を決めよう」


「そういえば本陣警護は誰が務めてたの?」


「山本寺家の景長だ。その采配を見た定満が気に入ったみたいでな···」


そう笑いながら話した。


その言葉に俺は心の中で常に燻っていたものをついつい口に出してしまう。


「俺のいる必要もないかな···」


俺は苦笑いでそう返した。


「それは駄目だ!」

「それは駄目です!」


政虎が叫ぶと同時に扉が開き、絶さんも声を荒らげた。


「うおっ!」


絶さんはお茶を置くと俺に詰め寄ってくる。


「景亮様! 全く···ひねくれてばかりではいけません!」


絶さんの言葉に同調するように政虎も話す。


「以前交わした約束、もう破るのか? 既にそなたは私にとって身体の一部も同じなのだぞ? 勝手に離れることは許さん」


「景亮様は私と政虎様にとって替えのない大切なお方なのです。それをお忘れになりませんよう!」


「は、はいっ!」


二人とも目が笑ってないよ! 対照的な怒り方だけど怖っ!


絶さんは一回溜め息を付くとお茶を全員の目の前に置くと、三角形になるように座る。


これはもしかして説教のお時間ですかね? 俺ってばこの二人といると大体尻に敷かれたような状態になるな···女性は強し。ってか単純に越後にいる女性が色んな意味で強いだけかもしれんが。


政虎に関しては血を疑わざるを得ない。綾さんの妹ってだけで漂う強キャラ臭。実際強いしね!


俺は現実逃避するようにそんな事を考えてる間にも絶さんと政虎の説教は続いた。




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