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第1話

パソコン通信時代に書いていたシリーズの一つです。

2話まで書いて挫折(汗

続きを書くかどうか考え中。

(ああ、やっとこの時が来たんだわ。このために頑張ってきたんだもんね。これであの方に追い着けたんだわ。)



 そこは、神聖なる王宮の一室。 新たなる騎士の誕生に祝福と加護を与える聖なる言葉が部屋中に堂々と響いている。 そこは、小さな一室。 誓いの間と言われている場所である。 数人しか入れない部屋には国王とその妃、神官数名と新たに騎士となった少女だけがそこにいた。


 あたし、ミリア。 ミリア・アークツァインド、年は16才。 これでも、国の象徴ともいえる虹色騎士団の一員なのよ。


 ・・・実は今、憧れの騎士になったばかりだけど(てへっ☆) でねでね、あたしってね、今までで入団した中では最年少なんだって。 それまでは19才が最年少だったみたいだけど、あたしの勝ちだわ。 なんていったって、16才でぴっちぴちの女の子だもんね(きゃは☆)


そんでね、全騎士団の中でも最年少でしかも女の子ということで結構珍しいらしくて、あっちこっちで噂になっているみたいなの。 これって喜んでいいことだよね?


え? 全騎士団の中でもって、他にも騎士団があるのかって?

んとね、このカサリア王国にはね、大きく分けて4つの騎士団が存在しているの。


1つ目は、一番騎士の人数が多いカサリア騎士団。

これはね、5つに分かれていて、南北東西と中央の5ヶ所に128人ずつ配置されているの。

それでね、一般的に騎士団といったらカサリア騎士団の事を指すのね。 


2つ目は、いわゆる予備軍で騎士になるための学校を卒業したけど国主催の認定試験に落ちた人達が配属されるの。 え? それじゃあ、落ちこぼれの集団じゃないかって? ううん、それは違うの。 だって、学校で習うことは騎士としての基本的な事だけだし、それ以上の事は教えてくれないの。 


じゃあ、どうするのかって? それは、この通称・予備軍で習うの。

だから、学校を卒業してすぐに認定試験を受けて合格する人は少ないの。 ちなみに、全員が騎士になるわけじゃなくて、退軍して他の職業についたりすることが出来るの。

ま、騎士に憧れる人が多いからこういう仕組みになっている訳ね。 全員が騎士になったら誰も憧れる訳ないもんね。 えっと、なんか予備軍の説明が長くなっちゃったけど、これでわかってくれた? ちょっと、あたしってばさぁ、説明とか文を理論的に組み立てて話すのって大の苦手なの、だから分かり辛くても我慢してね。

もう一つ言っちゃうと勉強も苦手なんだけど(えへっ☆)


次は3つ目なんだけど、アウロラ親衛騎士団といって、いわゆる王様の親衛隊なんだよ。 説明なんていらないよね? 親衛隊って言っただけでも仕事はわかるよね? 王様の護衛!! ハイ、説明終わり(笑) っていったら可哀想だから、一つだけ言っておくとね、騎士の中でも特に剣技・忠誠心が優れている人達じゃなきゃアウロラ親衛騎士団には入れないの。


そして、最後はあたしが入った騎士団で虹色騎士団という名前なの。 騎士団とはいっても配属される人数はたったの7人だけなの。 その7人にはね、虹の色が与えられるの。


でね、あたしの色はね緑なの。 ま、一般的な呼び方は”緑風の騎士”って言うの。


他には、例えば赤の色を与えられている騎士は”赤光の騎士”って呼ばれるのね。 要するにその色の騎士って感じかな?

虹の色の数だけ騎士がいることになる訳ね。 えっとね、虹色騎士団ってね、常に7人が配属されることになっていて、一人が欠けると特別に入団試験が行われる事になっているんだけど、普通の騎士の試験とは違って剣技だけでなく魔法の能力も持ってなきゃいけないの。 魔法とはいっても必要なのは魔力自体なの。

魔法を使える事じゃなくてその人に存在している力の量が多くなきゃいけないの。


んと・・・簡単に言ってしまうと虹色騎士団に入るためには他の国でいう所の魔法剣士ってやつじゃなきゃいけないって事ね。

剣技が一級で魔力もたくさん持ち合わせてなきゃいけないのって凄く難しいことだよね?


え? 魔力ってどうやって調べるのかって? それはね、魔法組合っていうのがあって、頂点に存在している七賢人(これまた7人なんだよ、だからって別に虹の七色ってことじゃないよ)が騎士候補者の魔力がどれだけあるか調べるんだって、あたしも当然調べられたけど変な気持ちだったわ。 そうそう、あたしってまだ魔法なんて使えないの・・・でも、これから教わるっていうはなしになっているし、ちょっと心配(だって、勉強って苦手なんだもん)。 

剣技の方はね、学校の中で最強だったのよ!! 剣技以外の科目は苦手だったけど剣技だけは男の子達にも負けなかったのよ、あたしの唯一の自慢!!


それからね、虹色騎士団に入団するのに剣技と魔法以外は特にいらないんだって、あたしも最初は驚いたわ。

でも、そのおかげで騎士になれたのよね。


でもでも、鎧が・・・緑色なの(笑) 派手でしょう? 他にも赤とか金色とかってあるのよ。


7人揃ったら虹色っていうのは奇麗だと思うけど・・・。


あっ、忘れていたけど虹色騎士団ってね、カサリア王国の象徴となるだけじゃなくていろいろとあるみたいなのね。 王様から極秘任務を依頼されることが多いというはなしもあるし・・・。


いろんな人達からはは<お人形さん達>と呼ばれてるのが気に入らないけど、戒律とかは他の騎士に比べたら無いに等しいし、要所だけしっかりやればかなり自由なのよねぇ。 うんうん・・・それがいい所よねぇ・・・。



 「・・・ァインド。 ミリア・アークツァインド!!」



 「あ・・・は、はい!!」



(あ、いけない・・・。 神官長があたしを睨んでるぅ~ やばいなぁ

このオジサンってばぁ、戒律には厳しいのよ。 あとで説教されちゃうなぁ~

王様も、このオジサンに何回も説教されたって事は結構有名な話しなのよねぇ。

あ~あ、あとで呼び出しくらっちゃう・・・いやだなぁ~)



 「まったく、騎士をなんだと思っているのだ最近の者は・・・礼儀・作法がどれだけ大切な事かわかっておらん!!

これも、陛下!! あなたのせいなのですよ!! あなたがそうだから 後に続く者達が・・・ブツブツ」



といって、王様を睨んでいるの。 もしかして、王様も後で説教されるのかな?

可哀想に・・・って、あたしも説教されるんだわ。


え~ん・・・って、人の事言えないわね。

もしかして、騎士になったばかりで説教されるのって私だけかしら? いや、そんなハズはないわ。 だって、噂では赤光の騎士様も初めに説教されたって聞いたし・・・安心よねぇ(って、全然安心じゃないって)


そうそう、赤光の騎士様も女性なのよ!! 背が高くてとてもカッコイイし、とっても強いのよ!! あたしの憧れのお姉様なの☆ きゃは☆ 言っちゃった・・・恥ずかしいわぁ☆)


そんなこんなでいろんなこと考えていたら、儀式(一応、騎士認定の儀式らしいの・・・まぁ、ただ神官長の話しを聞くだけなんだけどね)が終わったみたい。


なんか王様も一安心したみたいね(笑) だって、なが~い話しが終わったんだもん、なんか開放されたって感じよねぇ~。

でもね、神官長は不機嫌そうなの、もしかして・・・あたしが全然話しを聞いてなかった事知っていたりして・・・、やばいなぁ・・・やっぱり、こって説教は決定かしら?



ああ、せめて説教が短く終わりますように・・・。



長かった儀式が終わり国王と共に部屋を出たあたしは自分に割り当てられた部屋へと戻ったわ。

自分のための部屋って事じゃないからちょっと気分が落ち着かないけどね。

あとで、正式に部屋が割り当てられるからそれまでの辛抱ね。

それにあたしの荷物だって、この部屋には入れられなかったんだもん。


これからのあたし・・・。 あの方との約束・・・。 


そう、あたしはあの方と小さい頃に交わした約束をやっと一つ守ったわ。 あの方から貰ったこの閃空糸の片方を本来の持つべき者へ・・・それはあたし・・・そして、もう片方がやっとこの手に来るのよ。 緑風の騎士の象徴となる武器はこの閃空糸なの。二つで一組となるこの武器は長い間、あの方の手には片方しかなかったの、片方はあたしが持っていたから・・・。 そして、そのために、あの方は命を落としてしまったわ。


そう、あたしのせい・・・この閃空糸の片方を持ってしまったため・・・。誰にも話していない唯一の事。

でも、悲しむ事はないとあの方は言ったわ。

自分が死ぬって事を・・・。

それが変える事の出来ない運命だとも・・・。

そして、あたしが必ず緑風の騎士になるってことも、その緑風の騎士という言葉に惹かれ、あたしは騎士のなることを誓い努力し運良く(そう、知識のない、剣を使う事だけしかとりえがなかったあたしが騎士になんてなれる事自体が運が良かったってことよねぇ)騎士になった。

あたし自身が努力なしでも騎士になれたんじゃないかってぐらい順調にね。

運命ってわからないものよねぇ。 ああ、なんか気持ちがブルーになっちゃったみたい(そうなのか?)


まいったなぁ、楽観的なのがあたしの性格のはずなのになぁ。 こういう時は空をみると気持ちが安らぐっていうか、元気が出るのよねぇ。 外に出て風を感じてみようかしら? 


あのね、風を感じるってね、とっても気持ちがいいのよ。 ああん、やっぱり、外に出てみようっと。


といいながら体はすでに窓から半分でているの(きゃはは☆)


あ、そういえば、この部屋って二階だったような・・・。


って、もう体はすっかり窓から飛び出てるじゃないのぉ!!



 「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!」


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