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※田舎の女子は大変KYです、男子生徒と会話中は特に気をつけましょう

「おう、七石、どうだ?休暇は楽しめたか?」

学校に着くと、クラスメイトのセーガが俺の肩を叩いて、話しかけてきた


セーガ、本名、瀬川ダイチ、

餓鬼の頃からの友人であり、クラスメイト、


「あのなぁ…休暇じゃなくて、親の仕事の都合だ、

第一俺ぁ行く気なんざなかったっつの!」

「嘘つくなって~、お前のやりたかった事はよーく分かってる、

誰も怒りゃしねぇって!」

そう言ってばんばんと肩を叩いてくる


溜め息を着き、自分の席へと腰を降ろして、

持ち物の入ったバックを、上に置く


巳律川高校(ミツガワコウコウ)」、

俺がかよう高校、ここいらでは、

かなりフリーダムな高校として知られている


服装、髪型、食事、遊び、


どれに置いても、ここはフリー、つまり自由、

どんな格好で来ようが、どんな髪型だろうが、

どんな弁当だろうが、休み時間どんな事しようが、

俺等は自由、好きな様に出来る


が、服装の自由は、とある事件のせいで、

制限され、ここで決められた服装だけに絞られる


Tシャツに、黒い制服のズボンを着て、

髪も適当に少し長めに切っている


「……はぁ……」

俺の席は、教室の一番左下、

丁度窓が近くにあり、そこから空の様子を伺える


飛行機雲が一つ、空に白い軌跡を描いている


……ふと、あの少女の事を思い出した


名前こそ聞けなかったが、とても印象に残る、

氷の様な優しい少女…


彼女は今、何をしているのだろうか……


「………おっと」

教室のチャイムが鳴ると、騒がしかった教室が静まり返り、

全員自分の席へと着席する



暫くして、教室に先生が一人入ってくる、

俺のクラスの担当の先生だ、割と若く、

そしてフリーダム



「…えー、今日は嬉しいお知らせだ、このクラスに一人、転校生が来る」


先生の言葉で、教室が一気に騒がしくなる、

転校生?こんな時期に珍しいな


「おーい、こっちだ」

先生がドアの方を見てそう言うと、

教室のドアが開いて、その転校生が教室に入ってくる


「………あ」


教室に入ってきたのは、女子

氷の様に青い髪に、氷の様に青い目、

そして、雪の様に白い肌…


…思考が停止する、そしてその少女を見つめたまま、

暫く呆然とした



その少女は黒板の前まで歩いて来ると、

皆の方を見て一礼し、皆に微笑みかけた



「今日からこのクラスに入る事になった、

皆、仲良くしてやれよ」


先生の言葉は耳には入ってこない、

少女の姿を見つめたまま、思考を停止させている


その少女は、微笑んだまま、透き通る様な声で

「白咲レイカだ、皆、今日から宜しく頼む」




そして、ようやく思考が動き出す


「あぁぁぁぁっ!!」

がたんと思いっきり立ち上がって、

その少女―――白咲レイカを指差してしまった


案の定クラスメイト全員の視線が俺に刺さった


「なんだ、七石、知り合いか?」

先生のこの余計な一言で、クラスの男子の一部の視線に、

嫉妬の視線が混じった


「あ、いや、何でもないです……」

いそいそと席に座り込み、頭を抱える


「(おいおいおいおい、なんでここにあの子が居るんだ!?

あの子はあの森の屋敷に居たはずじゃ?!どうなってるんだぁぁぁぁ!?)」



「んー…席は……よし、七石、

お前、横の席空いてるな?」

「は?」

「レイカ君、彼の隣の席に座ってくれ」

「分かった」


すると、少女が、こちらに歩いて来る、

そしてこちらを見て

「また会ったな、宜しく頼む」

と言って、笑顔で会釈をした


「へ?」


痛い、周りの男子からの視線が刺さる、帰りは大変な事になるだろうな


隣に座った少女―――白咲レイカ







彼女がなぜここにいるのか、結局その日は、

まともに勉強できず、テストも最悪の結果となった、



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