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第7話 空っぽ

「なんだよ、休みの日くらいゆっくり寝かせろよ。

融通利かないな、俺」

誰にいうでもなく、呟く平日の朝。

とは言っても休みの朝。

現場都合か出勤日数か、はたまた何か誰かの地雷踏んだか、とにかく昨日告げられた突然の休み。

まあ、理由なんて興味はない。

必要なのは、休みという現実だけ。

なのに、自分からのこの“仕打ち”だから愚痴りたくもなる。


二度寝と決め込むのもありだが、休日のルーティンのための下ごしらえと自分を許してやる。

「さて、いつものクセで昨日のうちに洗濯しちまったしな。遠出するには何故かプランの気乗りしなかったしな。別に平日に休むのは罪じゃないっての」

空回り気味のテンションを独り言で消費する。

それでも、供給オーバーなので朝めし調達のミッションを課す。

玄関を出ると、階段を降りてくる足音と出くわす。

「おはようございます」

『っ!おはようございます。』

怪訝な顔をこちらに向けたこの娘、誰だったか。2階の住人なのは確かだ。

そういえば、この前女性名の郵便物が紛れてて戻したっけ。このアパートにそんなに女性いないだろうからこの娘かな?

珍しい読み方をする名前だったか、方子と書いてよりこ?それ以外の印象はない。

で、驚いた感じになったのは、タイミング良く(悪く)挨拶したからか、たまに出勤で出くわす俺が普段着だった事を怪しんだからのどちらかだろう。

どちらにしても、挨拶以上の会話もなく小走りに遠ざかる。

俺は俺で気に留める事もなく、何かに急かされたようにミッションに向かった。


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