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パーク  作者: 円間
12/28

第一のアトラクション 城11

 部屋に影が差す。

 なつみは眠りについた。




 なつみが眠っているうちに日は傾き、カーテンの引かれていない外の風景は黄昏色に染まっていた。

 なつみはひっそりと目を覚ました。

 目を覚ましてもベッドから起き上がる事をなつみはしなかった。

 なつみが、そうしてじっとしていると部屋はみるみるうちに暗くなって来た。

 外では太陽が落ちようとしていた。

 なつみは瞬きを何回か繰り返す。

 なつみはやっと動き出して、着ていた制服を脱いだ。

 そして適当な服に着替えると制服を持って洗面室まで向かう。

 狭い洗面室には、やっとという感じで洗濯機が置かれている。

 古いタイプを中古ショップで買った物だった。

 洗濯機の中には洗われるのを待っている衣類やタオルが顰めいている。

 その中かになつみは制服を入れて、量を測らずに洗剤と柔軟剤を入れて洗濯機を回した。

 母親が帰ってくる前に汚れた制服を何とかしよう、という事だった。

 洗濯機がグォングォンとやけにうるさい音を立てている。

 その音を聞きながらなつみは考えた。

 

 死のう。


 そう決めると何処かさっぱりした。

 どうやって死ぬのか、何で死ぬのか何て考えない。

 ただ、死のうという考えが当たり前の様に降って来た。

 

 死のう。

 でも、せめて今日ママと一緒に過ごしてから死のう。


 最後に母親と楽しく過ごす。

 それを思い出にして死ぬ事を考えると体の力が抜けて楽になったなつみだった。

 なつみは洗面室を出て自室に戻った。

 部屋の明りを付けると床に落ちている白い封筒が目に入る。


 この封筒、私宛だった。

 何だろう。


 なつみは封筒を拾うとベッドに腰を掛けて封筒を表に返し裏に返しして眺めた。

 差出人も分らず。

 ただ自分の名前だけが書かれている封筒。

 なつみは眉を寄せた。


 もしかして、この封筒もあの子達のいたずら?

 

 そう疑ってもなつみには無理もない話だった。

 なつみは封筒を注意深く観察する。

 

 中に剃刀とか入ってないよね。

 

 見た目と触り心地からしてその様な事は無い様である。

 なつみはしばらく考えると慎重な手つきで封筒を開いた。

 封筒には白い便せん一枚とチケットが入っていた。

 チケットにはこう書かれている。


 夜の遊園地、招待券。


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