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第1話 甘〜い甘〜い恋人生活?このフラグは危険信号ですか?

第二章スタートです(*^^*)

ここからCEOは結婚しています〜(〃艸〃)

詳しくは『一生に一度の素敵な恋をキミと』の『【短編】人生初のスパダリ彼氏とケンカする。のち…』にて!

こちらも宜しくお願い致しますm(_ _)m

あの、無機質で無表情で冷酷な上司が…


ついに私にデレてくれるようになりましたー!!




「何をバカな事を言っている」

「今はプライベートです。デレて下さい」


冒頭の話は私の妄想です。


今日は休日。プライベートタイム。

私は彼氏となった室長の家に遊びに来ている。


夢にまで見た素晴らしい世界…


とは無縁だった。


期待していた甘い言葉も、二人きりの甘いムードもここには一切存在しない。


おまけに室長の部屋は「超」がつくほど無機質。

なんか寒々しいくらいのシルバー一色に統一され、必要最低限のものしか無い。(…これで生活出来るの!?)


恋人になっても…寂しい日々が続いている…


「私は休日は株で忙しいんだ。邪魔をするな」

「か、株!?」


そして晴れて彼氏となったこのかっこいい彼氏は彼女が家に来ているのに、ビジネスライク…。


「せ、せっかくの休日です。付き合い始めてまだどこにも行ってないし…。そうだ!買い物にでも行きましょうよ!」


なんとか懲りる事なくこの冷酷無慈悲の恋人を誘う。


「戸塚」

「はい!」


…恋人同士と言えど、本来は上司と部下始まり…呼ばれるとどうしても職場のようになってしまう。


「…私は干渉されるのが嫌いなんだ」

「はい!存じ上げております!」


(そこは彼女ですから!)


愛しい人の事は熟知している。なんとも幸せな瞬間だ。


「だったら何度も言わせるな。買い物でもなんでも、一人で行きなさい」



……


………チーン…




✽✽✽


「真紀子〜、負けるなー」

「心がこもってなーい…」


恒例のランチタイム。私は同僚の木崎由紀と会社のカフェスペースで作ってきたお弁当を広げる…気力もなくテーブルに突っ伏している。


「室長が付き合ってくれてるだけで良しとしときな。これ以上深みにハマるともっと傷つくよ」

「どんなアドバイスよー…」


彼女の称号だけって。それ付き合ってるって言う!?


「でさ、今週の金曜日空いてる?」

「金曜日?」


話が変わり、私はテーブルから身体を起こし、ようやくお弁当を広げる。


「ほら!真紀子が玉砕した時の為に合コンセッティングしとくって言ったでしょ?」

「あー、うん、覚えてるよ」


だけど玉砕はしなかった。私は好きな人と結ばれた。


あ、幸せ…。


「どうあがいても玉砕と思ってたから、金曜日、合コン行ってね?」

「…はあ!?」

「3対3だから」

「そんな事聞いてるんじゃなーい!」


玉砕する前提で話を進めてたなんて…!友よ、私をなんだと思っている!


「私、行かないからね」

「あんな鬼より優しくーて、真紀子を大切ーにしてくれる人が現れるかもよ?」

「鬼って言わないで!」

「私には鬼にしか見えない」


…戸塚真紀子、愛しいダーリン黒崎保の悪口を言った目の前の女子を攻撃します。


ロックオン!


「由紀の旦那もキモオタ君にしか見えない」

「…言ったわね、気にしている事を」

「…」

「…」

「「フンッ!!」」


癒やしのランチタイムは激しい攻防のランチタイムと変わった…。




✽✽✽


――コンコン


「失礼致します」

「どうぞ」


午後になり、私は室長に頼まれたCEOのお仕事を終え、CEOの自室にやってきた。


(人を頼らない室長が私を頼ってくれるようになったの…ふふっ)


考えると、私は笑顔になる。


「こちら頼まれていた書類になります」

「ありがとう、助かったよ」


室長からCEOのお話を聞くうちに、私も少しCEOに対してフランクに話せるようになった。


「CEO…CEOは以前合コンに行ったことがないとおっしゃいましたが…もし、断れない立場の人に誘われたら…どうします?」


今の私の選択肢は

①室長に黙って参加、②室長に伝えて参加、③由紀との友情を終える、④代役を探す…だ。


相手側に由紀は私が行くことを伝えている為④の選択肢は限りなく少ない…


ここは一つ、優しくて穏やかな…そして奥様を愛してらっしゃるCEOにお伺いを立てる事にした。


「何?合コン?」

「はい…」

「戸塚さん誘われてるの?」


CEO…私に聞かないで質問に答えてよ…。


「奥様が内緒で合コンなんて行ったら嫌ですよね?」

「…。…僕の奥さんは僕に嘘をつかないよ」


…凄い、信頼…


「だから黒崎くんも、そう戸塚さんの事を信頼していると思うよ」


…まわり道してCEOだったら、と聞いたのに直近で返ってきてしまった。…あぁ恥ずかしい。


「付き合いもあるだろうから、後で後悔しないように二人で話し合った方が良いと思うよ」

「はい…」


そう言って穏やかに微笑む。


うーん…ジェントルマン!なんだか一気に癒やされた。テンション上がった!

不協和音が軽やかな音色を奏でてこのフラグが終わりそうです。選択肢はどれも却下で、まずは彼氏に相談!…ですね、CEO!


「CEO、ありがとうございました。波風なく終わりそうです」

「よくお節介って言われるから、そう思ってくれるなら安心したよ。こちらこそありがとう」


ランチタイムのカリカリムードが一瞬にしてサラサラムードに変わった。


今回は由紀の圧に負けないわよ、私は!

なんせ私には…室長という強い味方、彼氏がついている!


本当にCEOの奥さんは隠し事をしないのか…

真相は『一生に一度の素敵な恋をキミと』の『第二章 第7話 彼に伝えていない事があります』にて!

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