サファイアのナイフ
正面から突撃したオレは躊躇なく太刀を女の子に振り下ろす。
キンッ――!?
なっ!?
振り下ろした太刀はことごとくナイフで防がれる。
「流石に重いや・・・」
力をこめ振り下ろそうとするオレに、女の子はナイフを持つ腕をもう片方の上でで掴み、オレの切込みに耐える。
ギリギリと金属同士がこすれる音がする。
――キンッ!
お互いに弾き合い、ステップをして距離を取りあった。
この子、魔力の使いかたどれだけ上手いんだ。
力では勝っているはずなのに、それを受け止めて弾くなんて・・・。
それに・・・。
「ネベラ大丈夫か?」
「問題ない、じゃが・・・なんじゃあのナイフ」
ネベラも気づいていたか・・・。
見た目、サファイアのような宝石を刃にしたただの美しいナイフだが、どうやらそれだけじゃないらしい。
「あのナイフ、魔力を斬っておるぞ」
答えをネベラが言う。
実際に撃ち合ったネベラだから分かるのだろう。
あのナイフは振るたびにまるで煙を切り裂いて割るように魔力の霧をも斬っている。
・・・だからルーチェがあんなに・・・。
ルナとルーチェは元々正式な契約者ではない。
オレを通した仮でしかない。だから、釜になったルーチェ自体は完全ではなく不安定な状態だ。
それがたたったんだろう。あのナイフにとって不安定のままのルーチェなんて豆腐を斬ってるようなものだからな。
だが、オレ達は別だ。正式な契約を交わしているネべラはそんなやわじゃい。




