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火車切り

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

キンッ――キンッ――ッ。

太刀(ネベラ)とクリスタルの剣がいくどもなくぶつかり合い、その都度に火花を散らして金属同士の弾き合う音が響く。

お互いに魔法は使わず、剣術の身での勝負。

リーチ威力、どちらも上であるはずの太刀(ネベラ)でも圧倒的にオレは押されていた。

理由はもちろん言うまでの無い。

明らかな実力差だ。

剣術は迷子の勇者の方が圧倒的に上であり。片腕で、片足を悪くしているハンデをものともせず余裕といった表情でオレが振るう太刀(ネベラ)を弾き、逸らし全ての攻撃を受けきって見せてくれる。

このままじゃ埒が明かない。

そう判断したオレは、剣術同士の戦いから魔法戦へと移行させるべく、後ろのに飛び引く。

ネベラは元々中距離や遠距離と言った戦い向きではない。どちらかというと圧倒的に近距離戦向きなのだ。

それ故に使える技も近距離特化。

オレは一度飛び引いた合間をバネにして太刀(ネベラ)上段に振り上げ技を放つ。

「劫火獄炎――火車切り!」

振り上げた、太刀(ネベラ)の刃は炎を灯し、熱気、熱さが、そのまま振り下ろすと炎は輪となって飛び出し迷子の勇者を襲う。

風を裂く炎の音と共に回転し、炎は車輪のように真っすぐ、迷子の勇者へと飛び。

「なっ!?」

瞬間、迷子の勇者に当たる寸前で、氷の結晶が地面から生え壁になって消える。

否、結晶が壁になったのではない。

あれは――凍らされた。

地面ごと、その場の空間ごと、輪となって回る炎ごと、その目の前のありとあらゆるものを一瞬に凍らしし、その氷の放つ冷気がその冷たさを物語った。

そして、氷はガラスが割れるように砕け散る。

パラパラと割れる音も鳴らさず、粉のように、その周辺だけブリザードが起きたように吹き荒れ消えて。

後には炎の影は跡形もない。

くそっ――もう一発。

オレはもう一発放とうとそうした時。

「ルーチェ――っ!」

隣で戦っているルナの悲痛の叫び声が聞こえた。



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