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フィーたちも始めようか

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


タクミが横で戦い始め、剣劇が交わり、金属と金属が合わさってなる独特の響きが何度も聞こえる。

それに私は目を向けることもせず、目の前の女の子を睨んでいた。

「ルナちゃんだっけ?フィーたちも始めようか」

打ち合い始めた二人を横眼に見て、私の睨む、長い金髪に蒼眼の女の子は笑って言ってみせた。

持っているのはナイフ――大釜(ルーチェ)のリーチなら圧倒的に有利、なのになに?この少しでも近づいたらあのナイフで刺される予感は・・・。

足がすくんだわけでもない、怖い訳ではない。けれど、私は動けなかった、薄く笑うこの女の子を前に、自分からは動けないでいた。

けど――止まっているだけでは勝てやしない。

私は、覚悟を決め飛び出す。

問題ない、リーチはこちらの方が長い。

確実に有利なはず。

そう心に決めて大釜(ルーチェ)を飛び出し横に振るい。

振るわれた大釜(ルーチェ)は女の子の首を弾こうとソレを狙う。

けど――、

ガキンッ!?

大釜(ルーチェ)の刃は彼女の首を刈らず、その寸前で動きを止める。

受け止められた!? 

女の子が右手で持っていた、ナイフで大釜(ルーチェ)を受け止めたのだ。

それも、片手で。

サファイヤの刃は自分の首が刈られる寸前で大釜(ルーチェ)を受け止め、ソレを抑えていた。

振り切れない⁉

片手で止められているはずなのに、両手で振り切ろうとするも硬い石に押さえつけているようで、まったく動かなかった。

「魔力ってこういう使い方もあるんだよ」

スパッ――。

「ひゃうっ」

「このっ」

止めていたナイフを振り上げ、大釜(ルーチェ)が弾かれ、私は後ろへとよろめく。

そして、弾かれると同時に、ルーチェも何故だか小さなうめきを漏らしていた。



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