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氷晶の剣
瞬間、時が止まったかのように、オレの目の前に迷子の勇者は現れ、その拳がオレの顔面目掛けて襲う。
このっつ!
オレはギリギリで身を右に逸らし、互いにクロスする形になって、そのままオレは横を抜けるよにカウンターで太刀を横に振り払う。
入った――!
確実にいったとそう確信した。けれど、
カキンッ!
振りぬいた太刀には肉を断絶する感触ではなく、金属を叩く音共に、硬い感触が残った。
なんだ、今の。
振りぬき、すれ違うよに通り過ぎた迷子の勇者を振り返って見る。
迷子の勇者もオレの方へゆっくりと振り返る。
いつの間に・・・。
迷子の勇者の手には、氷の結晶で作ったような青く光る美しい両刃のクリスタルの剣が握られていたのだった。
それで――今のを防いだのか・・・、あの一瞬で出したのか・・・。
けど、どこから?
剣を持っている様子はなかった・・・。幼女もいない、金髪のフィーと呼ばれた幼女はまだ、ルナとにらみ合っている。
そもそもあの子が幼女なのか同どうか分からない。
ならどこから・・・。
「幼女と似たようなものさ――。
手を貸せミレアスフィール――我が狂おしき裏切りの女神凍てついたその表情のようにすべてを氷尽くすがいい」
言うと、持つ氷晶の剣は冷気をオーラのように放ち始める。




