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二人の相談
「勇者よ」
勇者?それはオレではなく?
「タクミ、こいつバカなの?自分でタクミのこと勇者って言っておいて探してるのは勇者って」
ルナが楽し気にオレの方を見て言う。
「っ――まあいいわ。勇者は勇者でも迷子の勇者よ。お前とは違う」
オレとは違う?言われて、なおさらよく分からない。
「その調子だと知らさなさそうね」
「ああ、オレ以外の勇者って言われてる人間は知らない」
というより、この世界で勇者はオレ一人だと思うのだが・・・。
「どこにったんだろうね」
ルナの態度に少し不機嫌になっているエリザをなだめながら、エリーゼが言う。
「今回もそう遠くには落ちていないはずなのだけど・・・」
「多分フィーちゃんも一緒にいると思うから大丈夫だと思うよ?」
「あの妖精モドキが一緒ならなおさら見つけないと」
よくは分からないが、二人なにやら相談を始める。
こちらは完全に置いてけぼりなのだが・・・。




