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忘却の魔法

どうやら、外の騒ぎを聞きつけた憲兵が聞き込みをしてオレの事を探しに来たようだった。

「街中で暴れるなど勇者とは思えないが――ついてきてもらおう」

言われ、オレは肩を捕まれる。

「エリーゼ」

そんな、様子を見て黒の少女は冷たく言う。

「ん・・・おじさん・・・」

「なんだ」

言われた白の少女が憲兵の方へ手のひらを上にして差し出すと、差し出された手を憲兵が見た瞬間、煌めき、白の少女は透き通る小さい手の上に七色に光るクリスタルが浮かぶ。クリスタルはぎらぎらと輝き、ソレを見た憲兵の眼がどこかうつろになり、出口へとゆっくり去っていった。

「お、おい」

何もなかったかのように戻る兵士を呼び止めようとするも、彼はそのまま外へ出て言ってしまった。

白の少女は差し出した手を戻し、クリスタルは光を失い消滅する。

「いまのなに・・・?」

ルーチェが興味津々の様子できいた。

「あの人の記憶を消したの。外で起きたことは忘れてもらった」

そんなことができるのか・・・。

「忘却なんて、そんな難しいこと・・・?」

「うん」

白の少女はうなづいた。




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