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誰?
「あらぁ、随分早かったじゃない」
黒い方の少女が言った。
「誰?」
「おにいちゃん・・・」
「ああ、お主が行った後、話しかけてきたんじゃよ。――ルナはもういいのか?」
ネベラが答え、一緒に戻ってきたルナを見て聞く。
「ええ」
「えっとその・・・悪かったな・・・」
「なに、ワシも悪かったよ、ぶったりなどして・・・」
いや、いいよとオレは言ってネベラの隣に座った。
ルナを抱き膝の上に乗せる。
「それで、誰?」
改めてオレは聞いた。
「自然な流れで進めてるけど、私はなんでまた膝の上なのかしら?」
膨れて聞くルナ。
「なんじゃ、ならワシが変わるが?」
「ルーチェも変わるよ・・・?」
「やーよ。それより誰なの」
そっぽを向き、話を逸らすルナ。
まんざらでもないらしい。
そんな幼女のやり取りを見つつ、オレは向かいに座る少二人を見直した。
「誰とはひどい言われようねぇ、こちらとしては感謝してほしいぐらいのだけど?」
紅茶を入ったカップを手に取り、優雅に飲み、怪しい笑みを浮かべて黒い少女いった。
「感謝?」
首を傾げる。
「お主が行ったあと、周りの目が変わってな。妙な感じじゃったよ」
言うネベラ。
言われて、オレは周りの人間を見る、数は減ったもののオレ達をこそこそと見る者が何人かいる。




