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遊ぶネベラ
「ほら、お前たちいくぞぉー!」
楽しそうに体全身を使いフリスビーをネベラは投げる。
フリスビーは宙を舞い、空高く飛び、犬たちはそれを追いかける。
そして、その中の一匹がジャンプして宙に舞うフリスビーを口でキャッチして着地する。
おおー。
って関心している場合じゃなくて。
「おぉ、お主は2回目じゃなーえらいえらい」
スタスタとフリスビーをキャッチした犬がネベラの元に戻り、その犬からフリスビーを受け取りネベラが撫でる。
撫でられ、犬達はもう一度と言わんばかりにしっぽを振っている。
「よしよし、えらいぞー」
「お前はえらくないけどな」
コツンッ――。
「あだっ!?」
ネベラの背後に立ち、オレはネベラの脳天をこついた。
「誰じゃ!?」
「オレだ」
「はうっ」
振り返ったネベラが背後に立つオレをみて、飛び跳ねるようにビクッと驚く。